台湾にバブル経済の嵐が吹き荒れ、不動産価格が高騰し、株価が乱高下する時代。中華料理店のマネージャーとして真面目に働きながら、亡き妻との思い出でもある理髪店を開業するための物件を手に入れようとする父親、しかしその希望も脆くも崩れる。
そのとき高級車に乗って現れたのが、「老狐」と呼ばれる強欲な大富豪の家主。何故か少年を贔屓する老狐は「豊かになりたければ、他人を踏みつけて生きろ」と教える。
少年の、明日はどっちだ?
土曜朝一で、台湾映画を見に行ったわけです。だってさあ、主演俳優が舞台挨拶するっていうんだよ。主演って11歳の少年だよ?
うああ、本当に来た! しかも明るくてカッコいい、映画の印象と真逆の。手を大きく振って、日本語で挨拶して、びっくりしたあ、こいつは逸材だよ。
白潤音、バイ・ルンイン君。
俺は、あなたを贔屓するぞ。
https://natalie.mu/eiga/news/569788
門脇麦サンも出ているし。このひと似合うねアジア映画が。
劇中に任天堂ファミコン(初期型)が出てきたり、日本の観客も妙に「ひとごとではない」感じがする。
ラスト近く「老狐」の少年時代の回想が映る。彼も「家を売って」と叫んでいる、しかも日本語で。てことは相手は・・・。
台湾の歴史に無頓着な日本人は、このときガツンと殴られた気分になる。この映画に描かれている台湾という国は、我々日本人にも関係が、というか責任があるんだよ。