藤原兼家(段田安則)がリア王、道兼(玉置玲央)がエドマンドを演じてるという舞台を、東京芸術劇場で観てきました。
感想は山程あるので、いずれ順々に語りますが。
その話を、します。
まあ、歴史を調べればどこにでも出てる話ではあるんですが。
とにかく、これで、懐仁親王が即位して「一条天皇」に、万一なんかあったとしても、兼家は依然として天皇の祖父(つまり外戚)として摂政関白の地位にいられるわけで。
剛腕ですね。
藤原兼家っていうのは、確かに権力欲の権化、ではありますけど。このひと極悪人ってわけでもないな、って思うことは結構あるんですけどね。道兼に「帝(円融天皇)に薬を盛れ」と命じたときも「弱らせるだけでいい、死なせるな」と言ったり、その後道兼が、女官をてなずけて薬を盛ったと報告すると「その女は大切にしてやれ」と言ったり(口封じに始末しろ、とか言うかと思ったけど)。
弘徽殿女御を「流産させろとは言ったが、死なせたのはやりすぎだ」と晴明を非難してみたり。
花山天皇を退位させた件も、確かに陰謀としては酷いけど、だれも死んでいないから「無血クーデター」と言えるかも知れない。
道長と二人のときは、何故か父親としてとっても親身だったするところを見ると、そんなに悪い人ではない、ように思えますが。