なぜ明智光秀は、織田信長を裏切ったの?ってねえ… あなただったら信長という上司についていけます? | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

本能寺の変を裏切りと呼ぶことは適切ではないと思量いたします、光秀は信長の家臣である前に日本国民であり、悪政を排除し日本を平和にすることを目的とした行動はいかなる場合においてもこれを裏切りと呼ぶことは適切ではないと解釈を変更するものであります。
信長は人情家ではありません、気分屋です。
こういう人間がトップにいる企業は、従業員のストレスは半端ありません。
あえて現代的な、ざっくりとしたたとえをすれば、信長は「急成長した企業のワンマン経営者」みたいな存在です。ユニクロとか、ワタミとか、イーロンマスクとか。
「天才経営者」というのは、自分の成功体験に強烈な自信を持ってるから、そのやり方を部下、というか従業員全員に押し付けて当然と思い込んでいるものです。だから「24時間、365日働け」なんてことを平気で書けるし、それで「ブラック企業」だなどと批判されても、何の痛痒も感じないものです。
自分のやり方についてこれないヤツは無能で不要な存在だ、と平気で切れる。これには、現代では分かりやすい名称が与えられるようになりました。「サイコパス」です。
人の痛みが分からない、という人格は、ビジネスの世界では有利に働くこともある、ってのは事実なようです。ブラック企業の経営者はサイコパスが多い、という話は「サイコパス」(文春新書 中野信子著)にもあります。
信長の時代にサイコパスという用語かが当てはまるかどうか分かりませんけど。
こんな人だから、部下の誰に不満が溜まっているかなんて全然わからない。分かる必要もない、使えない奴は切ればいいだけ。
家来のプライドなんか一切気にしない配置転換が平気でできる、それで恨みを買うなんて毛ほども思わない。
まあ、こういう経営者じゃなきゃ、あんな急成長はできませんけどね。
信長は「その特殊な気質」のおかげで異例の成長をします、周囲の人間も信長に付いていけば自分も得なので、喜んで(という顔をして)従っています。しかし、だんだん我慢の限界がくる、人間なら、あたりまえ。
だいたい、松永や荒木が裏切ったとき、何度も説得したって、あなた、いうけど。
そもそもなんで部下が次々に裏切るんだろう、って、どうして考えないんですか、この人は?
反省、ってことが、できないんですよ信長は。自分が絶対正しいと思い込んでるから、離反する家来の気持ちなんか、わからない。
本当にわかんないんですよ。だから「お前の悪事は許してやるから、戻ってこい」という言い方しかできない。
耐えて耐えて我慢して遂にキレて謀叛した奴が、こんな言い方されて、戻ると思いますか? あなたなら、戻ります?
明智に謀叛された時も「なんでだ!あんなに可愛がってやったのに!」としか思えなかったことでしょう。
そういうところですよ、あなた!