南北朝統一ではありません。南北朝合一です。
このへんの言葉の問題は重要です、間違えてはいけません。
豊臣秀吉の全国統一、と同じようにイメージしたら大間違いなんです。
統一、と言ったら、義満が南朝方として戦っていたすべての大名を服属させて日本を平定した、みたいに思ってしまいます。
ぜんぜん、違うんです。
義満は、南朝の天皇と交渉して「北朝と対等合併しましょう、京都に戻って神器を渡してくれれば、以降はまた交互に天皇になれるようにしますから」と提案して、南朝もそれならって受諾した、てことです。南朝は降伏したわけでも滅亡したわけでもありません(多分に、騙されたってところはあるけど)。
それまで南朝方として戦っていた連中にしてみれば梯子を外されたようなもんですが。彼等だって南朝の正義を信じて忠義を尽くしてた、なんてわけじゃない。幕府に反抗する大義名分として南朝の名前が便利だから利用していただけですから。
南朝がなくなれば、別の反抗理由を考えるってだけの話なんです。
南北朝合一で日本から戦争がパッと消えました、なんてわけではないんです。