「サマーフィルムにのって」は「映像研+時をかける少女」の傑作ジュブナイルでした! | えいいちのはなしANNEX

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サマーフィルムにのって 観てきました、新宿武蔵野館で。

女子高生3人で映画を撮る、しかも時代劇オタクの作る剣戟アクション映画。この構造は「映像研に気を付けろ」とソックリで。主役の「ハダシ」は浅草そのもの(帽子は被ってないけど)。

これ誰?伊藤万理華って、へえ、元乃木坂なんだ。

そういえば実写版映画の「映像研~」の主役三人も乃木坂だったけど、あれみんな原作漫画に比べて美形すぎ、特に斎藤飛鳥は、コミ障のオタク少女にはちょっと見えなかった。

この伊藤万理華のほうが、よほど浅草っぽい。つまり、この「サマーフィルムに乗って」は映像研より映像研っぽい。

登場人物はほぼすべて高校生、大人はほとんど出てこない。当然、有名な俳優はほぼいない。昨日見た「子供は分かってあげない」に比べると、同じく高校生の青春映画といっても、素朴というか泥臭いというか、枠も中身もなんというか「手作り感満載」の映画で、そのへんがムネアツ要素とも言える。

スマホ撮影で夏休みちゅうに文化祭上映の映画を一本作ろうとする、しかもチャンバラ時代劇ときたもんだ。

学生時代にシェイクスピアの歴史劇なんか作ってた(マクベスやリア王でチャンバラやって喜んでいた)オレとしては、妙に親近感を覚えてしまった。

そうだよ、チャンバラは必須なんだよ、

学生がやるべきは、恋愛映画よりチャンバラなんだよ! 

眼鏡の女の子はSFマニアで、筒井康隆の「時をかける少女」を読んでたりするが、これがちゃんと伏線というか、モチーフになってる。つまりこれは「そういう話」だっていうフリなんだ。ちょっと驚いた。

昔のNHK教育の少年ドラマシリーズみたいなテイスト、なんつうの、ジュブナイルSF? 

それにしても、この伊藤万理華、地味なオタクが上手いなあ、と思って観ていると、ラストシーンでとんでもない爆発を見せる。なんだ、この身体能力は!

不覚にも、ラストシーンで泣いてしまう類の映画。まさに「時かけ」テイストだ。

 

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