録画していた「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を観ました。トム・クルーズね。
いいじゃん、これ。金かけたB級映画って感じで。いや、褒めてるよ。ゲームのルールが分かりやすくていいよね、「テネット」とか、複雑すぎて疲れるもんね。
これは「戦死するたびに何回でも生き返る」っていう突飛な設定が、わりと早いうちにちゃんと仕組みが種明かしされて、なるほど、って感心したあとは快適に理解できたからな。
この話がいいのは、中年のトム・クルーズが、エリートだけど実は(映画の最初では)ヘタレだということ。
「僕は軍人だけど兵士じゃないんで」とヘラヘラしていたのが、なん十回も戦って死んで生き返ってまた戦って死んで、ってやってるうちに、どんどん強く逞しくなってく(まあ当たり前だけど)、ヒロインにも認められる。
彼女に認められたいから頑張ってなん十回も死んでる、と言ってもいい。男は結局、そのために生きて頑張ってるんだよ、いくつになっても、さ。
あ~これは中年トムのビルディンクスロマン(成長物語)なんだ、って分かると、なんかいきなり、物凄く親近感か沸いた。
うん、いい話だ。
やっぱ、そのへんのやつらは「おっさん心」が分かるんだと思う。人にカッコいいと言われたいために汗もかくし脚も折る。それが男(そうか?)。