そのむかし、常勝を誇った明訓高校が弁慶高校に敗れたとき、号外が出ました。「ドカベン、今日散る」。マンガの話ですよ、少年チャンピオン連載の。マンガが社会現象だった時代でした。
明日の朝は、新橋の駅前で号外が配られるでしょう、たぶん。見出しは「ミタさん、笑う」です。
「家政婦のミタ」、日テレ挙げて浮かれてます。今までの回はほとんど見てないのにもかかわらず、朝のワイドショーでひつこく紹介されてるのを見てるうち、だいたい粗筋と名場面がわかってしまいました。
で、今日の最終回、なんつっても注目は「松嶋菜々子は、いやミタさんは、最後に笑うのか、それとも鉄仮面のまま終わるのか?」です。あんまりアオられたもんだから、見ちゃいましたよ最終回。
子供たちに「笑ってよミタさん、笑ってよ」と懇願されて、ついにミタさんが「承知しました」と言って微笑む、その瞬間に不覚にも感動してしまいました。笑ったよミタさん! すげえよ、あんな笑顔になるんだ!
・・・待て。松嶋菜々子の笑った顔なんて、いままでに飽きるほど見てたはずじゃん。オレ、てゆうかみんな、なんか騙されてないか?
最終回はちょっと長いので、「笑って」から後、かなり時間があります。この間、ミタさんは、巷で流行語になっているとかいないとかの「承知しました」のキメセリフを、十回くらい繰り返していました。
ひつこい。あんまり調子乗ると感動が台無しだ。
私は「家なき子」の最終回を思い出しました。安達祐美が最後のシーンで「同情するならカネをくれ、同情するならカネをくれ、同情するならカネをくれ!」とシュプレヒコールのように繰り返していました。台無しギリギリじゃん?と思ったのを覚えています。
日テレは、大昔からおんなじことをやってます。「視聴者は、コレが聞けりゃあ喜ぶんだろ?」と、民衆をナメてるんですよ、あそこは。
そういえば「ゴールゴールゴールゴールゴオオオール」と絶叫して大顰蹙買ったのも日テレだ。
「ミタさんは実はサンタさんだったんだよ、だって三田はサンタって読めるよ」です。うああ。それが最後のオチですかあ。ザブトン一枚。