「よなよなペンギン」 | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。




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 最近さぼっていたので、話題が溜まっています。そこで、年末からこっち見た映画で、まだ語っていなかったものについて、ひとつづつ述べていきます。よろしく。


 「よなよなペンギン」は、ものすごく楽しいでした。絵が綺麗で、話は適度に難しくて適度に感動的。娘も「最近見たなかではこれが一番好き」と言ってくれました。「りんたろう監督 」は、宮崎駿ほど有名ではないものの、優るとも劣らない日本アニメーション界の重鎮です(ときどき説教に走ったりする宮崎監督より、素直に面白くて普通に感動できるアニメを作るという意味で優れています)。

 主人公の少女がどうして「ペンギンの着ぐるみを着て、よなよな歩き回る」のか、というのがまず訳がわからないんですが、そういう「不条理さ、不思議さ」こそ子供心へのフックになる、童話には不可欠な要素だと思います。でもストーリーの本筋は「勇気ある少年少女が、邪悪に立ち向かう」という王道パターンです。

 「なぜペンギン?」という疑問は、物語の終盤で明らかになり(なるんだ!)、そこでまた感動します。(まさか高橋ジョージに泣かされるとは)。私は映画を「ウェルメイド」と「怪作」に分類することにしていますが(ジャンル分けであり、それぞれに傑作と凡作と駄作があります)、これはウェルメイドと快作の真ん中です(でも傑作です)。

 爆笑問題太田の駄々っ子みたいな声が、役柄に合ってて良いです。主役の少女に子役を使い「うまい声優」を当てなかったのも、物語に平凡な解釈を与えないという意味で成功かなと。