英語学習チャンネル、今回は「deal」という単語についての解説です。
名詞では
①「量」
②「取引」「契約」
③「トランプのカードを配る番」「配られたカード」
動詞では
④「分配する」「分ける」
⑤「(打撃などを)加える」
熟語では
deal in A「(商売として)A(という商品を)取りあつかう」
deal with A「A(という問題)に対処する」
また、米国史では大恐慌への対処としてフランクリン・ルーズベルト大統領が行った経済政策である「ニュー・ディール(New Deal)政策」(「新規まき直し」政策)があります。
これだけいっぱい意味があるdeal。一体その根っこはどうなっているのでしょうか。実は、dealの語源は「分ける」→「配る」で、そこからこれらの意味が出ています。そこから「分けられた『量』」「金銭を通して商品を分けて配る『取引』」「分配する→分けたものを相手に与える→配達のdeliverの感覚→deliver a blow(打撃を与える)と同様deal a blow(打撃を与える)」というような意味の広がり方をするわけです。
その意味の詳しい派生の仕方は下のYouTubeに、ありますのでご覧ください。
そしてさらにもっと詳しい内容は、拙著「英熟語の鬼100則」の第56項「dealという言葉」に書いてあります。
さて、表題の「新規まき直し政策」の「まき」ですが、実は「巻き」ではありません(告白すると、私も長い間、漠然と「巻き」だと思い込んでいました)。経済をもう一度やり直す、という意味で「巻き」直しだと思ってしまいますよね。実際には「種を蒔く」の「蒔き」直しなのです。(参考:産経ニュース「赤字のお仕事」より)
なぜなのか?dealの語源は「わける」であり、そこから「分けたものを分配する」、つまり「ばらまく」ことを意味するのです。カジノでカードを配る人のことをdealerというのはそこからきています。ウィキペディアの「ニューディール政策」脚注1によると、「トランプゲームなどで親がカードを配り直すことを言い、それに喩えて政府が新たな経済政策を通じて国家の富を国民全体に配り直すことを意味している。」ということだそうなのです。国民が生活するための「種」を政府が国民に分け与える、つまり「蒔く」ことを意味するわけだったのですね。
