
いつも授業で口を酸っぱくしていっていることがあるのですが、
learnは「学ぶ」「学習する」と考えちゃいけないよ。
ということです。
「え?辞書には『学ぶ』とか『学習する』って書いてあるじゃない?!」
と思う方が多いと思います。確かにそう書いてあるのですが・・・
実はlearnの意味というのは、
「(学習した結果)わかるようになる/できるようになる」とか、「(色々調べた結果)つきとめる」ということなんです。
例:We learned the truth later.
「我々は後になって事実を知った。」
ここで論点をハッキリさせておきましょう。
私はlearnに「学習する」という意味があることを全否定するつもりはありません。
私が言いたいのは、
日本語の「学習する」と英語のlearnでは、意味の焦点になっているところが違う。
ということなのです。
日本語と英語のいくつかの語に関しては、「動作のどこが焦点になっているか」に関しての傾向に違いがあると考えられます。
日本語:「動作の過程に焦点」
英語:「動作の結果に焦点」
という傾向の違いです。
日本語:「英語を三年間学んだが、うまく身に付いていないと思う。」
これは自然な日本文です。日本語の「学ぶ」はこのように、「学ぶ過程」を強くイメージさせる言葉で、学んだ結果、身に付いたのかどうか、に関しては触れていないのです。ところがlearnを使って同じ文を作れるかと言えば、それはムリです。
× I learned English for three years, but I don’t think I mastered it.
なぜ無理かといえば、learnは「学習した結果、身に付いた」という意味を表すからです。
I learnedというからには、「身に付いた」ことを意味しているのです。
ですからlearn to (do ~)というイディオムは「~することを学ぶ」という意味にはなりません。「~できるようになる」という意味になります。「学習した結果、身に付く」ということを意味するからです。
He learned to swim.「彼は泳げるようになった。」
(学習した結果、身に付いた、ということ)
Yomiuri Shinbun learned.「読売新聞の調べでわかった。」
これは「学んだ結果、わかるようになった、知るようになった、できるようになった」というlearnの根っこから出てきた意味ですね。
The police learned it.「警察がそれを突き止めた」
というのも同じ考え方です。
全てというわけじゃないにしても、傾向として「過程よりも結果」に焦点を合わせることが英語によく見られるようです。次回はpersuadeという単語について考えてみましょう。この単語を「説得する」という意味で覚えている人もいるでしょうが、そうではないのです。
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