$R40 無名バンド NYへ行く



 オレは大体週一ペースでスクールに通った。

 教師はスケジュールさえ合えば、同じ講師でもいいし、都度変えてもいい。当時、オレの仕事はシフト制で何曜日が休日とは決まっていなかったこともあり、毎回同じ講師というのは難しそうだった。

 教材不要を選択した場合、こちらでテーマを持っていくことになる。(フリートークでもいいし、自分の教材を持っていって質問してもいい)

 フリートークを選択したオレではあるが、当初はやはりほとんどの講師が初対面ということもあり、会話内容は自己紹介に毛の生えたようなものであった。ただし、無料体験よりは時間が長いということと、こちらはお金を払っている客ということもあり、たどたどしいながらも英語で講師と会話していった。

 フリートークの際、お互いの趣味の話になることが多い。(合コンか?)オレがバンドをやってるなど言うから、当然のこと音楽の話になることが多い。どんなジャンルが好きか? バンドでのあなたのパートは? など。
 そうこうしてるうちに各講師の趣味が見えてくる。ロックが好きな講師、ほとんど音楽を聴かない講師、様々だ。ヒットだったのは、少しだがバンドをやっていたことのある講師Kにたまたま巡り合ったことだ。しかもKはニューヨーク出身だった。(後々わかるが、ニューヨーク市ではなくニューヨーク州郊外の町だった)

 オレはスケジュールが合えばKを優先的に指名することにした。後々、ブッキングする際に、ライブハウスや機材の事情を知っている人間のほうが絶対に便利だからだ。



 Kはかなり良い意味でくだけたやつだった。オレとの会話はバンド、ライブ云々以外では、近隣のお勧めの飲み屋の話とか、女性の話とか、英会話スクールとは到底思えない内容だった。


K「この間、教えてもらった安いブルースバーに行ってみたよ」

私「アー、ウー、……どのような、感じでしたか?」

K「たしかに安くて、良い音楽が流れていたよ。だけどうるさいカナダ人がいて……」

私「アアー、ケビン!」

K「そう! ケビンだ! あいつはクレイジーだ! できれば二度と会いたくない……」


 こんなだ。


 Kは一度オレのライブにも来てくれた。
知人に聞いたところ、基本スーツの講師がいるような大きいスクールでこういうことは絶対にないそうだ。プライベートで生徒と会うのは禁止とされているらしい。
 こういう緩い講師がたまにはいるというところも安いスクールのメリットかもしれない。


 Kにはとても感謝している。後にブッキング希望のメール文のチェックをしてもらったり、リハーサル時に使う言葉などを教えてもらったりした。

 NYツアーを終えてからはスクールには行かなくなったが、街中でやたらとひょろ長い白人を見ると今でも彼を思い出す。


 次回は、英語編まとめ。

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 英会話スクールに通うにおいて、まずは料金だろう。

 世の中にはこんな気の利いたサイトを作ってくれる人もいる。


 英会話スクール比較サイト
 http://e-daimajin.com/index.php?option=com_content&view=article&id=134&Itemid=87


 サイトを見るとわかるように一般的に名前の知れてるところは高い。

 よく一回のレッスン料だけが比較されがちだが、その他にも、入会金、教材費など払えと言われたり、レッスン料は●●回分前払いで、挫折しても返金しないよ的な舐めたシステムがあったりするので、しっかり調べたほうがいい。

 安ければいいか? という問題もある。基本、レッスン形式は二通りで、「マンツーマン」か「グループ」のどちらかだ。グループとは当然、講師じゃなく生徒がグループなので、一人の講師が何人もの生徒を同時に教えるのでレスン料は安くなる。マンツーマンは文字どおり講師と一対一なので高い。
 ここで自分がどういう形式で勉強したいのかというのを整理しなければならない。ちなみにオレはこうだった……。

(1)マンツーマン
 ・グループだと説明を聞いて終わりになる気がする。
 ・グループだと中学高校と同じお勉強になる気がする。
 ・どう考えても他の生徒とオレの主旨が違う

(2)教材はいらない。
 ・This is apple. からやってる時間はない。
 ・必要な文法はすでに本で読んだ。


 そこでこういうのをみつけた。

 カフェタイプのスクールに特化した比較サイト
 http://englishschool.tuzikaze.com/


 カフェタイプというのはスクール側が授業をやる場所を持たないスクールで、講師と外のカフェで授業を行うというものだ。しかし、カフェとはいうものの、実は生徒の自宅だったり、スクールが部屋を持っているが、狭かったり、ボロかったりというところもある。メジャーなスクールのようにきちんとこ綺麗なブースやバリッとしたスーツ姿の講師を期待しないのであれば割安になる。しかも、初期費用が断然安い。当時、メジャーどころでマンツーマンだと十万以下というところはなかった。これらカフェタイプは数万円というところがほとんどで、レッスン料も授講するごとに払えばいいというところもある。

 もうひとつ利点があった。こういうところは教材の購入も選択性で、受講内容も生徒側で決めていいというところが多いのだ。



 オレはここに通うことにした。

 イングリッシュビレッジ
 http://www.english-village.net/

 レッスン料は前払いだったが、途中リタイアする気はさらさらなかったのでよしとした。くわえてここは教室(かなり狭かったが)を持っていた。カフェで人目を気にするよりもオレはこっちを選択した。

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 同意してもらえる方は多いと思うが、英会話スクールというのはなんとも近寄りがたい。料金も高そうだ。それに当時はまだなかったことだが、最近ではNとかGという大手が倒産し、レッスン料が戻ってこないという散々な話を聞く。

 しかしながら、オレには明確な目標があり、他に選択肢もなかったため、仕方なくネットでいろんなスクールのサイトを検索した。


 生まれてこのかた、英会話など勉強しようと思ったことがなかったオレはとりあえず、NOVA、ベルリッツ、ECCなど電車の広告にあるようなところから調べるしかなかった。が、こういった大手は意図的にサイトに料金をのせてない。まずは資料請求を、となっているのだ。いちいち取り寄せてられるか! とPCをぶん投げようと思ったところで、ふととあるキーワードが目に付いた。


「無料体験レッスン」


 各校のサイトを見直すとほとんどのスクールにこのキーワードがあるではないか。簡単に「英会話スクール 東京」で検索してもおびただしいヒット数だ。これは……、無料体験だけで英語を学べてしまうのでは……。

 まずオレはメジャーなところから電話予約し、体験レッスンに挑戦した。

 まず体験レッスンの内容には大体2種類ある。

 ・外国人講師とのレッスン(20~30分)
 ・筆記テスト(カウンセリング)

 こっちは講師と話したいのだ。テストなんて受けたくないし、点数もひどいもんだろう。
オレが行った中で1時間におよぶ筆記テストと営業職員(日本人)との面談のみというところもあった。
あらかじめ予約時に内容を確認した方がいいだろう。


 それにしてもほとんどのスクールは少なかれ講師と話せるので、オレのように外国人と話すのが怖いなんて方にはもってこいだと思う。無料で外国人に慣れることが出来るのだ。緊張しただけなのに高いレッスン料をとられるよりよっぽどいい。

 一方、会話の内容だが、短い時間ではお互いの自己紹介程度が限界だ。後日、別のスクールの体験レッスンに行っても、そのスクールにとってのオレは初めての参加者であるため、やはり自己紹介になってしまう。

 結局、4~5校の体験レッスンを受けた。さすがに簡単な自己紹介くらいは出来るようになり、多少は恐怖心も軽減された。が、もちろんこれだけでは全然意味がない。自己紹介だけでは音源も聴いてもらえねえ。


 というわけで、オレは仕方なく金を払い、スクールに通う決断をした。