アトピー性皮膚炎とアレルギーとブリス | ブリスの自己主張(盲導犬ブリスと犬の気持ちがわからないユーザーとのユニット)

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盲導犬ブリスと犬の気持ちがわからないユーザーとの生活・・・

盲導犬といえば、賢くて元気で、病気知らずの印象ですが、ユーザー達の話によれば、アレルギーをはじめ、アトピーやマラセチアの症状のあるパートナーたちもいるようです。もちろん一過性のものやお仕事ができる範囲の軽傷なのですけどね。

それに盲導犬は月一回は獣医さんでの健康チェックが必須。

健康管理は獣医さんとユーザーにより、しっかりとされているんです。

ただ、犬のアトピー性皮膚炎の症状は、2歳過ぎころから現れるそうで、パピーから訓練中にはその症状はほとんどないようです。

ブリスも訓練中には皮膚炎の症状はなかったものの耳のトラブルがあり、訓練士から耳洗浄を何度かしてもらっておりました。

この耳洗浄は先の尖った薬の容器を耳に入れて薬液を注入します。ブラインドの作業として誤って内耳を傷つけてしまう2次トラブルを考えると、またデビュー後に耳のトラブルが発症したらという懸念はありました。

また、ブリスは体毛にしても毛が薄くなっている箇所がいくつかあり、手で触るとそのムラのある感触に、治してあげられないものかしらと思案するのですが、毛の薄い箇所は体質としての扱で、それよりも共同訓練中はブリスとの歩行訓練がメインです。とにかく元気というかじゃじゃ馬で歩きの速いブリスとの歩行にどう対応すればよいのか? 

遊ぶのが好きなブリスに、犬と遊ぶのが苦手な自分がどう付き合えばよいのか?

 それを考えるのが先でした。

なにせ、先代のリルハは歩きはゆっくり静々と。さらにお遊び嫌いで、ボールがころがっても無視するタイプでしたので、真逆の性質のブリスには戸惑うばかりでしたから。


2019年の夏、共同訓練が終わりブリスとのユニットが始まりました。

盲導犬歩行は、最初はお互い不慣れながらも、歩き続けることで次第に分かり合うようになってくるようですが、この頃はまだ不慣れな段階でした。

それでも秋にはヨットのハンザクラスの大会があり、広島大会と牛窓大会にはブリスも一緒に行ってきました。

広島大会は、台風の影響で強風のために1日目に1レースのみで、2日目も中止になりましたので、その日は市内観光に予定を変更です。

初めて行く原爆ドームと平和記念資料館です。

資料館では、原爆が落とされる前の原爆ドームの建物のジオラマがあり、手で触れることができました。

この建物はチェコの建築家の設計によるもので、大正4年に完成したそうです。

その洒落た建物のジオラマに触れていると、当時の華やいだ雰囲気や道ゆく人たちの楽しそうな笑い声、活気に道た街の様子がなぜだか感じられてくるのです。

昭和2086日、核兵器により一瞬にして消された町。

資料館には、その瞬間が止まったままで在りました。

午後からは宮島町の厳島神社へ。

ここは国宝・重要文化財であり、また日本三景のひとつとして海に浮かぶ大鳥居はあまりにも有名です。

この日はちょうど干潮時だったので、陸からのアクセスも可能でした。

幼い頃にカレンダーの写真で見た、海から突き出て建っている不思議な鳥居です。

そこの広い庭園には芸をしているお猿がおりました。なぜかブリスはそお猿の芸が気に入った様子で、その場から動こうとしませんでした。面白いヤツです。







次へつづく、、、