タモリの生い立ちから、2014年の「笑っていいとも」終了まで、「タモリ」とは何かを綴った本。
過去の雑誌のインタビューや、テレビでタモリ自身が語ったことや、いろんな人のタモリ評がつまっている。
やはり、タモリ語録が面白い。
<「『自分がいかにくだらない人間か』ということを思い知ることで、スーッと楽になる。…そして楽になると同時に、打たれ強くにもなるんですよ」>
<根が明るいやつは、なぜいいのかと言うと、なんかグワーッとあった時に正面から対決しない。必ずサイドステップを踏んで、いったん受け流したりする>
またテレビ番組でも無理やり盛り上げようとはせずに、流れに身を任せる。
<場のリズムをつかんだときは、おもしろいし、うれしいし、自由ね。自分が完全になちゃったんじゃないかと思うくらい、すごいいい気持になりますね>
目標も持たず、反省もしない。過去にとらわれず、未来を憂いず、現在を精一杯楽しもうとするタモリ。その境地にはなかなかいかんが、悩やみ過ぎず、明るく生きていく為の示唆に溢れている。
巻末には60ページに及ぶ、「大タモリ年表」も付いている。