階知彦 火曜新聞クラブ 泉杜毬見台の探偵(早川書房・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?


ブックオフの古本110円で入手…2018年11月発行、階知彦の「火曜新聞クラブ 泉杜毬見台の探偵」を読了、文庫書下ろしだそうです。この作者は前に1冊だけ…「シャーベット・ゲーム オレンジ色の研究」という作品を読んだことがる。幼少期の経験からフィクションが苦手になってしまった女子高生が、友人と一緒に新聞部を新たに立ち上げ(中学時代も新聞部)るも、開始早々に、学校内で起きた殺人事件に巻き込まれる。やがて、校外で出会った聡明な謎の少年が、抜群の推理力で事件の真相を看破する。表紙は“そこまで萌えな感じではない”もののアニメ絵っぽいし、裏表紙書かれている説明によると、どうやらジャンル的には“キャラミス”に該当するということだったのだが、なんだかんだで中身は古風、王道な本格ミステリーのスタイル。個性的な名探偵に、密室トリック、アリバイ証明などなど。フィクション嫌いになってしまった狂言回し的ヒロインの生い立ちにも迫りつつ、最後の最後に伏線回収とどんでん返し!一番の謎である、探偵役の少年の正体はひとまず保留にしておいて…続編だってイケる隙間も残している(現段階では続編はまだない)。そういえば、前述の「シャーベット・ゲーム」も、ベタなりにけっこう面白かった記憶がある。何気にもう1人にキーパーソンである顧問の女教師なんかの設定や人間関係もちょっと盛り過ぎなところもあるけど…最近のキャラミスは、いわゆる日常系も増えてきて、ミステリーなのに、人が殺されなかったりすることも多く、不謹慎な表現だけど、ミステリーはやっぱり殺人事件が起きてなんぼだと思う。少しくらいご都合主義があっても、それが味ってもんだよな。実は表紙イラストの絵柄も好み。


階知彦 火曜新聞クラブ 泉杜毬見台の探偵(早川書房・文庫)