トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年) | 勝手に映画紹介!?

トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年)

トワイライトゾーン/超次元の体験 [DVD]

 

映画専門チャンネル“ムービープラス”にて…名だたる巨匠が若手時代に監督を務めた短編オムニバス、TVシリーズ(往年の海外ドラマ)「トワイライトゾーン」の映画版、「トワイライトゾーン/超次元の体験」を放送していたので、ケーブルテレビのSTB経由でエアチェック。同チャンネルで過去にも放送はされてるとは思うけど、ようやくタイミングが合って録画することができた。我が家のケーブルテレビの契約者は、同居の兄貴殿でして、最近は機嫌が悪いことも多く…前ほど頻繁に拝借できなくなっちゃったのよね。兄貴殿の予約録画で埋まってる時もあるし。

 

えーと作品自体は…中学生くらいの時に、TBSの映画放送枠“月曜ロードショー”で見てるんだけど、以降は再鑑賞の機会がいままでなかったので、ほぼほぼ内容を忘れていた。ただ、飛行機が舞台の“偉い怖い作品があった”という記憶は残ってたんだけど、今回の鑑賞で…それがジョージ・ミラー監督の第4話「2万フィートの戦慄」だったと判明した。ちなみに、残り3つのエピソードの監督は、第1話「偏見の恐怖」がジョン・ランディス、第2話「真夜中の遊戯」がスティーブン・スピルバーグ、第3話「こどもの世界」がジョーン・ダンテ…邦題はWikipedia参照。

 

このほか、冒頭と最後に短めのプロローグとエピローグがついており…これまたWikipediaの情報によると、プロローグの監督がジョン・ランディス、エピローグの監督がジョー・ダンテとのこと。本来は直前、直後のエピソードの監督が担当するはずだったが、ジョージ・ミラーが自国に帰っちゃったので、ジョー・ダンテが担当したと、Wikipediaに書いてあった。両方には共通して、ダン・エイクロイドが出演…物語へ誘う、締めくくる重要な役を任されている。今見ると、プロローグのオタク心を刺激する会話がおもろいな…HAWAII FIVE-0のテーマ曲を口ずさんだりする。

 

 

第1話「恐怖の偏見」 監督:ジョン・ランディス 出演:ヴィック・モロー チャールズ・ハラハン

 

バーで、友人相手にグチをこぼす白人セールスマンのビル…彼はだいぶ偏った意見の持ち主であり、その場でも、近くに黒人の客がいるにもかかわらず、人種差別的な発言を平気で繰り返し、トラブルになりかける。そんなビルが、友人たちより先にバーから出ていくと…目の前には見知らぬ風景が広がっていた。そこはどうやらドイツ占領下のフランスのようで、瞬く間にドイツ兵に詰め寄られ不審者扱いされてしまう!銃も撃たれて、命からがら逃げだすが…今度は目の前にKKKが。ビルを黒人だと決めつけて…。

 

偏見の塊のような白人主人公をヴィック・モローが演じており、モローは本作の撮影中の事故で命を落とすという、いわくつきの作品でもある(もちろん遺作)。ああ、そうかこれがそうだったか…これもWikipediaに書いてあって思い出した話だよ。映画本編ではカットになった事故シーンを、当時は普通にテレビの特番(今でいう決定的瞬間的な番組じゃなかったかな?)とかで放送してて、子供心にそれが一番怖くて、トラウマになったんだよな。今じゃ絶対に大問題になっちゃうよな…やっぱオイラたちが子供だった“昭和”ってとんでもない時代だったんだよな(笑)

 

簡単にまとめると人種差別している男が、なぜか色々な時代の色々な場所に飛ばされ、そこで自分自身が迫害されるといった感じの内容。本人も友人との会話の中で、日本人と朝鮮人を混同しているようなところもあって(この引っ掛りが巧い)…今度は白人アメリカ人の自分が、イギリス人、ユダヤ人、黒人に間違えられ…戦場では同胞のアメリカ人に襲われてしまうというのが、なかなか皮肉が効いてて面白い。人種差別なんて言っても、実際は細かいところまで見ていない…表面的な見た目で、自分と同じか、そうじゃないかだけで判断しているってことよね。

 

 

第2話「真夜中の遊戯」 監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:スキャットマン・クローザース

 

老人ホームで暮らすコンロイは、息子家族と過ごす一時外出を楽しみに待っているのだが、いつも何かと理由をつけられ、外出が叶うことがなかった。そんな時、新しくやって来たブルームが、コンロイを含む他の老人たちに“子供の頃に戻って缶蹴りをしないか”と提案…みんな快く賛成するが、コンロイだけは拒否する。やがて約束通り…真夜中に缶蹴りを始めた老人たちは、しばらくすると容姿まで子供時代に戻ってしまう!ブルームはこのまま子供の姿でいるのと、老人に戻るのとどちらがいいかと訊ねる…。

 

不思議な物語ではあるが、4つのエピソードの中では、一番ハートフルで、怖い話ではないかな?ある意味スピルバーグらしい作品でもあり、逆にもうちょっと毒っ気があってもいいのにななんても思ってしまう。老人たちが子供に戻って無邪気に遊びまわる姿などは…後の監督作品「フック」あたりの雰囲気にも近いなと思った。子供心を忘れちゃいけないって点では、やっぱり「フック」との共通点も多い作品なんだな。でも忘れちゃいけないのはあくまで子供心であり…大人としての常識はちゃんと持ち合わせてなきゃいけないちう現実も思い出させてくれる作品だ。

 

 

第3話「こどもの世界」 監督:ジョー・ダンテ 出演:キャスリーン・クインラン ジェレミー・ライト

 

教師のヘレンは仕事を辞めて旅に出ることに…たまたま立ち寄った食堂で、アンソニーという少年と出会う。その後、車を駐車場から出そうとして自転車に乗ったアンソニーと接触。幸い怪我はなかったものの、自転車が壊れてしまったので家まで送ることに。アンソニーは両親や姉、おじさんと一見、幸せな生活をしているように見え、そんな一家から“食事をしていってほしい”と誘を受けるヘレン…アンソニーに家の中を案内されているうちに、家族たちの態度を含め、何かがおかしいことに気づき始めるが…。

 

これまた「グレムリン」シリーズのジョー・ダンテらしいというか、一見ポップでファンシーな部分もあるんだけど、根っこの部分はちゃんと怖いっていう。子供の無邪気さというのは、やっぱりヤバイ、恐怖でしかないって話よね。子供の夢でもある“ずっと甘いお菓子だけを食べていた”っていうのが万が一、実現でもしたら…常識ある大人にとって、それは地獄以外の何物でもないってことだよな。少年の持つ不思議な力によって、劇中の登場人物がカートゥンアニメの中に閉じ込められてしまったりするんだけど…当時の作品としては、映像的にもかなり頑張っている。

 

 

第4話「2万フィートの戦慄」 監督:ジョージ・ミラー 出演:ジョン・リスゴー アビー・レーン

 

嵐の中を飛ぶ飛行機…客のヴァレンタインがトイレに閉じこもったままなかなか出てこない。心配する2人のスチュワーデス…ようやく出てきたヴァレンタインは、どうやら飛行機恐怖症のようだ。周りの乗客にも迷惑がかかるので、スチュワーデスが薬の服用をすすめるも…当初はそれも拒否。しかし、ヴァレンタイン本人も、翼の上に妙な人影をみたあたりから自分の精神状態を疑うようになる。薬を服用し、ようやく落ち着いたかのように見えたが…再び窓の外で異変が!ヴァレンタインはとんでもない行動に出る!

 

飛行機恐怖症の客が騒いで、他の客やスッチーに迷惑をかけるんだけど…言動はさらにおかしくなり、飛行機の翼の上に人がいる、怪物がいると言い出す!機長までやって来て、“心配ない”と諭すんだけど…実際にエンジントラブルが起きており、着陸直前、乱気流にも見舞われる!無事に飛行機は着陸できるのか?恐怖症の客が言う通り“何者か”の仕業なのか?一番記憶に残っていたエピソードなんだけど、今見るとそこまで怖くない…かえって1話や3話の方が怖い。戦時中の爆撃機が舞台、クロエちゃんの「シャドウ・イン・クラウド」にちょっと似てたな。

 

 

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