偽りの銃弾(2024年) | 勝手に映画紹介!?

偽りの銃弾(2024年)

 

ネトフリで元日から配信になったドラマ作品「偽りの銃弾(FOOL ME ONCE)」、全8話をイッキ見した…こちらはハーラン・コーベンの同名書籍(偽りの銃弾)を映像化したものなんだけど、たまたま原作小説を読んでまして…気になったので手を出してみた。昨日の「64<シックス・フォー>~陰謀のコード~」に続き、2日連続でドラマフォーマットの作品になってしまった…時間的に余裕があるお正月だからいいだろう。元軍人のヒロインの夫が殺されるも…娘を護るための隠しカメラの映像に、何故か死んだ夫が映っていたことから、不可解な事件に発展していく。

 

元軍のヘリパイロット、マヤ・スターンは…夫ジョー・バーケットが殺され、悲しみに暮れていた。実は少し前にも、姉のクレアが強盗に襲われ、死んだばかりだった。やがて、数週間後のある日、娘リリーの安全のために設置した隠しカメラの映像に、死んだはずの夫が映っているのを見つけて驚く!その事実をベビーシッターのイザベラに問おうとすると、突然、催涙スプレーを掛けられ、映像を記録したSDカードを持ち去られてしまう。疑惑を深めたマヤだったが、精神科医でもある義母ジュディスからはPTSDによる幻覚ではないかと疑われ、治療を勧められる!

 

原作小説を読んだ時、裏表紙の解説に“ジュリア・ロバーツ製作、主演で映画化が進んでる”って書かれてたけど…今回の作品に関しては、まったくジュリアは関わってないみたいだし、映画作品でもないので、別の企画、またはジュリアの企画は頓挫したのかも?翻訳ミステリーの解説に、その手の情報がよく載ってるけど、結局実現しない、“あるある”の1つですよね。ヒロインを演じるのはミシェル・キーガンというイギリスの女優さん、本国のテレビ作品で活躍してるみたいで、日本だと「メディック 特別救助隊」という作品が入ってきてるけど、見たことがない。

 

夫が既に死んでいるところから始まり…序盤はメイン登場人物の紹介をかねたストーリーが淡々と進んでいく感じ。たとえば…夫以外にも、ヒロインの実の姉が、家族を残したまま、強盗に殺されるという事件が起きていたり、夫と姉は一緒に仕事をしていたりと、やたらと意味深。死んだ夫の実家はかなりの資産家であり、夫自身も…その恩恵にあやかり大企業の経営に関与。元軍人のヒロインとはなんか不釣り合いな印象もあって…孫を巡って、嫁姑間の関係もギスギス。他にも、ヒロインが軍人時代に色々あってPTSDを患ってたり、情報はけっこう多いのよ。

 

さらに、ヒロイン自身も、警察から“夫殺しの犯人じゃないかと、ちょっと疑われて”たり…。やがて死んだはずの夫の姿が、自宅の監視映像(隠しカメラ)に映っていたなんて“事件”が起きまして、話がどんどんミステリアスになっていく。その事実を、ベビーシッターに追求しようとすると、逆に危害を加えられたり、明らかに何かを知ってそうなんだけど、そのベビーシッターも、実は姑の息がかかっていて、警察が調べても非協力的。それどころか、姑(実は精神科医でもある)と一緒になって…ヒロインの妄想、奇行だと主張。ヒロインは負けずに真実を求めていく…。

 

全体を通したストーリーは割と忠実に描かれている印象だが、事件を捜査している刑事のオッサンなんかは、原作以上にバックボーンが深堀されていて、物語に大きく関わり、ドラマ的な仕掛けもあって、色々と驚かされる。原作を読んだのはけっこう前なので、細部を忘れてるけど…刑事さんの“あんな設定や展開”はなかったんじゃないかな?あと、ヒロインの姉が“家族に隠していたあの秘密”なんかも、原作にない設定じゃないかな?ごめん、はっきり覚えてないので確かなことは言えないけど。刑事と死んだ姉の家族は、けっこう設定が膨らまされていた。

 

違いがはっきりわかったのは…生前の姉が、謎の人物とコンタクトを取るのに使ってた場所が、ストリップバーからゲームセンターに変更されてたことだろうか?原作には、その謎の人物との仲介者としてストリッパーのおねーさんとか出てきたんだけど、謎の人物が正体を現してからは、ドラマ版だと直接のやり取りが多かったかな。ストリップバー、ストリッパーが出てこないのは、きっと配信上のレイティングのこととか考えてのことなんだろうな。あと、原作だと車を使った尾行だったのに、ヒロインの操縦でヘリでの尾行になってたり、映像ならではの派手さも。

 

クライマックスのオチの部分…原作だと“最終的に何が起きたか?”というのを、エピローグに入ってから、詳細を説明する形であったが、ドラマの方だと…事柄が進行していく中で、事情もちゃんとわかるようになっていた。原作同様のエピローグなんかも映像で描かれており、少しだけ“時間経過”なんかはアレンジされていたかな?ネトフリらしく丁寧に原作小説を映像化しているので…雰囲気を損なうことはなく、それでいて原作を読み終わってる派でも楽しめるようにも作ってあったかな。むしろ小説よりもダレ場が少なく感じ…全8話のイッキ見も苦じゃなかった。
 

 

監督:デヴィッド・ムーア ニマー・ラシュド

出演:ミシェル・キーガン リチャード・アーミティッジ アディール・アクタル ジョアンナ・ラムレイ

 

 

【原作小説はこちらです】

偽りの銃弾 (小学館文庫)

偽りの銃弾 (小学館文庫)






 

人気blogランキング 参加中 -クリック- ご協力ください!