ワイルド・ブレイク(2020年)
テーマ:洋画![ワイルド・ブレイク [DVD]](https://stat.ameba.jp/user_images/20210521/22/eigasuki/ae/ab/j/o0136019314945422778.jpg?caw=800)
映画専門チャンネル“ムービープラス”で放送していた「ワイルド・ブレイク」をケーブルテレビのSTB経由でエアチェック…初回で録り逃したもののリピート放送。DVDのジャケ画像や“ワイルド~”なんて付けられた邦題を見ればなんとなく察せられると思うけど、一応、レースものです。劇場未公開のB級映画なんですけど…薬物の過剰摂取で、今年の4月に急逝してしまった人気ラッパーのDMXが悪役で出演しているのがポイント。オイラもDMXが出ているという事前情報がなかったら、スルーしていたかもしれない。あとは、あんまりよく知らん出演者だったなぁ…。
元レーサーのジャックは、弟ネルソンの頼みで…メキシコからロサンゼルスを目指す、賞金500万ドルの闇レースに参加することになった。ネルソンはレースの主催者であるギャングのボス、デイビーに多額の借金があったのだ!ネルソンを助けるために、渋々とレースに参加するジャック…他の参加者たちを追い抜き、最初のチェックポイントに一着で到着!休憩後、再スタートを待っていると、そこにビアンカと名乗る女が無理やり、車に乗り込んできた!ビアンカはデイビーの悪事の証拠を盗み出したので、逃走を手助けしてほしいと懇願してきたが…。
DMXが出てるから、本国ではメジャーっぽい扱いなのかななんて思いながら見始めたんだけど…画面に大きく“ASYLUM”の文字が!?映画ブロガーがみんな大好き(爆)アサイラム映画だった。ただね、最近のアサイラム映画って…ズバ抜けて面白いわけじゃないんだけど、かといってズバ抜けてつまらないわけでもないという…なんか“普通”なこともけっこうあったり。ツッコミどころがないアサイラム映画なんて、アサイラム映画じゃねーよ!最近だと「ホワイトシャーク 海底の白い死神」っていうサメ映画があったけど、あのレベルのクオリティなんだよな。
いやいや、この映画にサメが出てくるわけでもないし、ジャンルも違うわけだけど…意外と見れちゃうぞこの映画、でも、面白いわけでもないんだよなという“微妙さ”が似ていると言いたいわけでして。えーとですね、お話は、元レーサーの主人公が、ギャンブル好きの弟がこさえた借金のせいで、悪党DMXが主催する違法な公道レースに参加させられることになり、スタート地点のメキシコからロサンゼルスを目指すわけなんだけど…行く手で様々なトラブルに遭遇。さらには、主催者側がなんだかよからぬ企みをしていて…無事に完走できるかな…という感じの話。
レース参加者が、たった3人というのがだいぶみすぼらしく…低予算感は否めないのだが、DMXがビッチな女たちをはべらかして(部下がみんな女)ふんぞり返ってたりするのが、なんかちょっと笑えるし、主人公は無事に弟を助けられるのかなとか、なんか急に助けを求めてきたねーちゃんは何者なんだとか、ちょっとは気になって、見続けてしまう。適度にカーチェイス、カーアクション、銃撃戦に殴り合いなんかもありまして…そつなくまとまっている印象はあったが、DMXが思いのほか見掛け倒しで、途中から二番手のオバチャンがラスボス感を醸し出し…アレレ。
レース結果が出て(レースする意味があるのかも途中からわからなくなった)、最後に何かは起きるんだけど…主人公の側も、悪党の側も、みんな行動が中途半端で、イマイチ盛り上がりに欠けたまま、唐突にエンディングを迎える。えっ、これで終わり?無駄死にしたヤツとかもいるし、みんな何をしたかったんだろう?って思いながら…侘しい気持ちでエンドロールを眺めた。ああ、ここだけがいつものアサイラム映画の気持ちと一緒だな。DMXのフィルモグラフィーを調べると、まだ今後発表される作品があるようだ。これが遺作ではないようなので、ひとまず安心?
監督:ジャレッド・コーン
出演:マイケル・デボーゾン DMX パウリナ・ニューエン ベロニカ・イッサジャック・ピアソン ネイト・ウォーカー
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