ぼくらの七日間戦争(1988年) | 勝手に映画紹介!?

ぼくらの七日間戦争(1988年)

ぼくらの七日間戦争 角川映画 THE BEST [DVD]


WOWOWで2019年のアニメ版「僕らの7日間戦争」が初放送になったのでエアチェック…さっそく鑑賞しようと思ったんだけど、どうせだったら過去の実写版も見直しておくかと思い立つ。本来なら…WOWOWで実写版の方も一挙放送する特集があってもいいと思うんだけど、今回はアニメ版のみの放送でした。そんなわけで、コレクションをひっくり返してエアチェックディスクを探す…手元にあったのは2011年7月に日本映画専門チャンネルの無料放送で続編の「僕らの七日間戦争2」と共に録画したもの…そんなわけで「ぼくらの七日間戦争」を久しぶりに鑑賞。

 

校則がとても厳しい青葉中学…教師たちが生徒に無断で持ち物検査をし、学校に不要なものを問答無用に募集してしまうのは当たり前、一部の生徒に体罰を与えることもあった。同じ1年生のクラスメイト、菊池英治ら8人の男子生徒は…教師たちの横暴さに抗議するため、学校をボイコット。自衛隊の廃工場に立てこもり、自炊を始める。やがて居場所がバレてしまい、教師や保護者が説得に現れるが、頑なに籠城を続ける。その後、同じように学校で理不尽な思いをした中山ひとみら女生徒3人が合流を果たすも…遂に教師たちが強硬に突入をはじめ…。

 

ああ、今さらながらにアニメ版のタイトルが、漢字表記の“七日間”から算用数字表記の“7日間”になっていたことに気づく…何か意味があるのか?まぁ、そのあたりはアニメ版を見た時に考えよう。えーとですね、若い頃に何度か見たことはあるけど、10年近く前に録画しても、全然見ていなかったよ(いつもの悪い癖、HDDから焼いただけで満足しちゃう)。当時のBD-Rが読み込めてまずは一安心。日本のジュブナイルものの代名詞のようになっている宗田理の原作小説を実写化した角川映画…主演の宮沢りえの可憐さと共に、TMNの主題歌などもヒットした。

 

ちょうど劇場で話題になってる時に…リアルタイムで中学生だったので、周りに原作ファンとか、影響を受けているヤツはいっぱいいたよ。でも、その頃からオイラはどちらかというと“ひねくれた性格”だったので、“そんなガキ向け映画興味ねーし”って友達の前なんかではかっこつけて言ってたんですけど…ちょっと後にテレビで放送されたりすると、ちゃっかり見ていたり(笑)やっぱり…自分と同年代の主人公が教師や親に歯向かうなんて内容の話は、それなにドキドキしながら楽しみ、ああいう友達同士のワチャワチャした雰囲気とか確かに憧れたよね。

 

さすがに今見直すと…ツッコミ放題な内容だったりするんだけれども、一周回って、また違った意味で面白さが出てくる映画だななんても感じたね。なんというか、今じゃ考えられないくらい…教師が学校という場で権力を振りかざし、トップに君臨してるわけですよ。さすがに、「フルメタル・ジャケット」の鬼軍曹みたいな体罰の数々は当時でもだいぶ誇張していたと思うけど、これに近しい状況は…40代のオイラと同世代くらいの人だったら、普通に経験していたよね。今はね、ちょっとでもこんなことしたら、生徒にスマホで撮影され、ネットにあげられちゃうもんな。

 

生徒に黙ってこっそり持ち物検査をする佐野史郎…今だったらただの変態キモオヤジ(当時の佐野史郎が演じてることで余計に変態っぽく見える)。デブをしごきまくる体育教師の倉田保昭さんもただの暴力教師だよな(笑)生徒の味方になってくれる女教師・賀来千香子をネチネチと責める大地康雄もセクハラ、パワハラで逆に訴えられるに違いない。こんなヤツらが無知な中坊のガキどもに振り回される姿は、確かに愉快、痛快だ。一方、主人公側である中学生たちにも…今だと“ないわ~”と思える言動が多々あり。飲酒シーンとかも今だと問題になりそうだな。

 

個人的に気になったのは、洗濯物を干してある屋内で、花火に火をつけて、振り回しながら、追いかけっこをはじめるシーン…普通に火事になるから“やめれ!”って思った。学校をボイコットした生徒たちが廃工場に籠城してるんだけど…そこに教師やら警察やらが強行突入してくるのよ。で、負けてたまるかって、生徒側もトラップを仕掛けて応戦するんだけど、いくら警官相手でも、さすがに針山トラップは駄目だろ!ホラー映画だったら、普通に顔面に刺さって死んじゃうヤツだぜ(爆)せめて、画鋲くらいにしておけ(画鋲もあぶないから真似しちゃだめだよ)。

 

警官隊もガキどもにお手上げなんだけど…そこで満を持して、教師連中が乗り込んでくる!現実だったら、一番敵に回しちゃいけない…和製ドラゴン、倉田保昭に果敢に挑んでいく中学生!まさに“赤子の手を捻る”要領で、容赦なくそれを玉砕。ガチ感たっぷりな倉田センセイの迫真のアクション…当時そういうランキングをつけていたら“年間ベスト1のアクション”に選んでもいいくらいだ。そして、そんな倉田センセイを一撃で瞬殺する宮沢りえの蹴りもまた“ベストショット”。ちなみに本作の一番の名シーンは、ブルマ姿の宮沢りえ、これっきゃない!

 

当時は、そこまでブルマの宮沢りえに興奮はしなかったが(同級生の女子もみんな同じ格好してたからね)…オジサンになってから、ありがたみがわかるという。全部見えちゃう“Santa Fe(サンタフェ)”よりこっちの方が風情があるだろ(って、なんやそれ)。この頃の角川映画って…2本立てが当たり前(この映画は「花のあすか組!」と同時上映)、だからか本編がたった94分しかない。もっと長いイメージがあったけど、意外と無駄なくコンパクトにまとまってたね。アニメ版がなきゃなかなか再鑑賞しなかっただろうな…さて、今度は「僕らの七日間戦争2」を見るぞ!

 

 

監督:菅原比呂志

出演:宮沢りえ 菊池健一郎 大沢健 大地康雄 浅茅陽子 出門英 賀来千香子 倉田保昭 佐野史郎

 

 

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