百年の時計 感想/木南晴夏、ミッキー・カーチス、中村ゆり、鈴木裕樹、近江陽一郎、岩田さゆり | 映画時光 eigajikou

映画時光 eigajikou

世界の色々な国の映画を観るのがライフワーク。
がんサバイバー。
浜松シネマイーラの会報にイラスト&コラム連載中。
今は主にTwitterとFilmarksに投稿しています(eigajikou)

『百年の時計』
日本映画 2012年製作
浜松シネマイーラで鑑賞

$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版


$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版


$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版


↓予告動画


監督:金子修介

出演:木南晴夏   神高涼香
    ミッキー・カーチス 安藤行人
    中村ゆり  若き日の氏部由紀乃
    鈴木裕樹  溝渕建冶
    木内晶子  安藤美咲
    岩田さゆり 菅原優/京子
    近江陽一郎 若き日の安藤行人
    小林トシ江 高橋千代美
    桜木健一  岩下二郎
    馬渕英俚可 高松弘実
    螢雪次朗  高橋久雄
    木下ほうか ことでん課長・前田
    野口雅弘
    金子奈々子 牧野洋子
    池内ひろ美 神高芳江
    青山草太  菅原美智留
    仁科貴
    宍戸開   嶋田賢三
    水野久美  氏部由紀乃
    井上順   神高邦男

「ことでん」の愛称で全国の鉄道ファンから親しまれる
香川県・高松琴平電気鉄道の路線開通100周年を記念し、
オール香川ロケで撮影されたご当地ムービー。
高松市美術館で学芸員として働く涼香は、
憧れの芸術家・安藤の回顧展を担当することに。
しかし年老いた安藤は創作意欲を失っており、
回顧展にも消極的だった。
大切にしている懐中時計の前の持ち主が見つかれば
新しいアートが生まれるかもしれないという安藤のため、
人捜しを引き受ける涼香だったが……。
(映画.COMより)

「平成ガメラ・シリーズ」や、「デスノート」など、
大作も手掛けてきた金子修介監督の作品ですが、
『毎日が夏休み』の佐伯日菜子
『プライド』の満島ひかり、ステファニー
など、女優が印象的な小品もあります。
と、紹介記事にも書きましたが、
この映画でも女優が良かったですよ。
若手から大ベテランまで、
芝居の上手い下手、年齢関係なくです。
主演の木南晴夏は、私はちょっと覚えられないタイプの顔で...
『20世紀少年』『その夜の侍』などで見ていました。
今回主演映画観たから覚えられるかな。(ちょっと自信ない)
木南晴夏のファンには申し訳ないですが、
現代では「ことでん」整備士、過去では古本屋の娘役の岩田さゆり
の方が、キュートで印象に残りました。
凛とした色気のある中村ゆりもとても良かったし、
小林トシ江さんは素晴らしい演技力と語りで
「高橋千代美」の人生見せてくれました。
水野久美さんまで出て来て締めてくれますから、
これは豪華です。

インスタレーション
1970年代から主に欧米で登場した、展示空間全体を使った3次元的表現。絵画や彫刻といった「もの」を見せるのではなく、様々な素材を組み合わせて配置・構成した「空間」全体が作品。英語で「据え付け」や「設置」という意味を持ち、日本では仮設(架設)展示、空間構成といった訳語が当てられることもある。60年代のミニマリズム彫刻で知られたロバート・モリスなどが、それまで意識されることの少なかった展示空間を作品との関係の中で取り込んでいった。日本では、70年前後に「もの派」の活動がその先駆的な表現を生み出した。また80年代後半から、アジア、特に東南アジアなどでは、欧米留学から帰った若いアーティストたちが、西洋文化の圧倒的な影響の中で見失われがちだった自分たちの姿を再確認するための手段として、日用品などを使って社会的、政治的主張を伝えるなど、インスタレーションはアジアアートの中心的な表現手法となった。西洋の近代的な美術が前提としてきた、鑑賞者と作品(作者)との明確な境界を揺るがす表現ともいえる。(知恵蔵より)


映画の中ではミッキー・カーチス演じる
現代美術作家のインスタレーションを、
「ことでん」を使って行います。
近・現代の日本の100年の歴史をインスタレーションで、
乗客の人生とも合わせて感じる表現になっています。
そして、そのインスタレーションは、
映画の中の過去の時代のストーリーも含めていることと、
映画を見ている観客一人一人の生きてきた時代も投影できるため、
観客も一緒になって入れ子細工のような、
パラレルワールド状のインスタレーションとして感じることができます。
これはなかなか画期的な演出だと思いました。
$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

主人公の亡くなった母が切り絵作家の設定は、
金子監督のお母さん、
日本きりえ協会創立メンバーである切り絵作家の金子静枝さんですね。
劇中使用の作品は静江さんの作品です。
(「大工の末っ子として育った父との出会いは、
母が大杉栄の妹さんの家に下宿していた初台であった、と聞いている。」
と、金子監督がブログに書いていました)
偉大なお母さんにオマージュを捧げました。
思うに中村ゆりの役の先進的、進取な女性像は
お母さんが反映されているのではないでしょうか。

$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

近江陽一郎と中村ゆり


$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

岩田さゆりと近江陽一郎


$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

ミッキー・カーチスの若い頃を演じた近江陽一郎が、↑
寡黙な青年を好演していました。
ワタナベエンターテインメントの
若手男性俳優集団D2のメンバーだそう。
私は今回初めて見たと思います。

この映画は18日間で撮影しています。
ご当地映画と言えどもしっかり金子修介の映画にしていますよ。
各方面に気配りしつつ、自分の色もちゃんと出すのはさすがですね。
日本の近・現代史の100年を見せて、エンタメ性もあります。
「絆」を訴えるのではでなく、
助け合う心遣いが大切だというメッセージも良かったです。
いろいろ突っ込み所もありますが、
「ご当地映画だからつまらないだろう」と見ずに切り捨てるのは、
もったいないと思います。機会があったらご覧ください。
あ、ミッキー・カーチスと井上順のセッションもありますよ。
サービス考えていますね(o^-')b

木南晴夏の彼氏役の鈴木裕樹を、途中まで、
平岡祐太かなあ?と思って見ていました。σ(^_^;)
$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

↑鈴木裕樹

$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版

↑平岡祐太
似てませんかね?この2人。
全然違いますか?



$映画中毒日記『新★映画時光』ブログ版
25歳衝撃の才能ビックリマーク
渡部亮平監督応援していますビックリマーク
ぜひ、お近くの映画館にリクエストして下さいビックリマーク

第35回PFFぴあフィルムフェスティバル名古屋会場
愛知芸術文化センター11月14日(木)18:15~

仙台桜井薬局セントラルホール11月23日~29日公開決定

東京 下高井戸シネマ12月23日~28日レイトショー上映



カチンコ読んで下さってありがとうございましたビックリマークランキングに参加してます映画にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへこれをクリックしてもらえたらうれしいです音譜

読者登録してね