【映画】チョコレートな人々 | おきらく映画ファンクラブ

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チョコレートな人々(2022・日・102分)

監督:鈴木 祐司

東海テレビ制作のドキュメンタリー

2021日本民間放送連盟賞

テレビ部門グランプリ受賞

*大阪十三・第七藝術劇場で鑑賞

 プロデューサー、監督、夏目社長

 舞台挨拶

 

愛知県豊橋市に本店を構え

こだわりのフレーバーと

彩り豊かなデザインで人気の

久遠チョコレート。

そこで働くのは心や体に障害をもつ人

シングルペアレント、不登校の若者

LGBTQといった

セクシャルマイノリティーの人々。

その原点は2003年、26歳の青年が

障がい者3人と始めた小さなパン屋だった。

 

チョコレートが大好きな私。

しかし、久遠チョコレートの存在を

この映画を観るまで

私は全く知りませんでした。

全国に52店舗。年商16億。

関西では大阪北新地と

神戸にも店舗があるようです。

 

障がい者の就労状況は

一般人の場合と大きく異なります。

内職的な作業が主で

1か月働いても数千円です。

障がい者も納税者になるほどの給与

最低賃金が保証される給与が

支払われるような社会が理想ですが

厳しいのが現実です。

そこへ挑戦しているのが

久遠チョコレートの夏目社長です。

 

夏目社長は20年前から

様々な業態で社会的弱者(マイノリティー)を

雇い入れ誰もが上を向いて歩ける

社会の実現に奮闘してきました。

映画ではそんな夏目社長の挑戦を

失敗もキレるところも酩酊状態?も

隠さず映し出します。

取材する側と取材される側の

長年の信頼関係が見て取れます。

映画は丁寧に誠実に編集されています。

 

夏目社長は「無理はしないが、もがきたい」

という表現をしておられました。

私はその「もがく」というワードの

意味を私は「挑戦」と捉えました。

人ありきの採用でキャリア採用はしない

とも仰っていましたが

チョコーレート業界4000億の市場で

年商40億のブランドを目指すなら

やはり情熱と理想だけでは無理でしょう。

ビジネスと理想がマッチするのか

夏目社長の柔軟な思考変換が

次の事業展開を生み出すと思います。

 

働くこと(労働)によって

得られる賃金と経済的余裕。

働くことで社会の役に立つ

その意義は生きる喜びにつながります。

障がい者の雇用は

社会的意義のある行為だから

有名になり売れているのはなくて

やはりチョコレートそのものの味も

きっと美味しいのだと思います。

 

チョコレートは失敗しても

温めなおせば、いくらでもやり直せる

何か人生訓めいた、いいフレーズですね。

映画のナレーションが

女優の宮本信子さんです。

穏やかな語り口が

とても心地よかったです。

 

明日は梅田で映画を観る予定だし

今月末には神戸で映画を観る予定です。

バレンタインデーラブラブも近いことですし

久遠チョコレートを買いに行きますか。

チョコの味については後日報告しますね。