今はわたしのなかで、「アベンジャーズ祭」絶賛開催中なので、当分の間はアベンジャーズについて語りまくります。（笑） というわけで、今日はキャプテン・アメリカことキャップに注目です。
最初に見たときは、キャップに関する予備知識ゼロだったので、腹黒い（！）ニック長官にキャップがいいように取り込まれているように見えたり、かなり我が強いとみえる社長（＝アイアンマン）がキャップの現場での戦術的な指示に一言の反駁もなく従っている点に驚いたりしたのですが、よく考えると、キャップって見かけは若造でも第二次世界大戦をまともに戦ったお爺ちゃんなんですよね。
アベンジャーズのメンツのなかで、第二次世界大戦に兵士として参戦していたのはキャップだけでしょう。ソーは神様として別の実戦経験がありますが、地上で部隊を率いて戦ったわけではないから、実質、キャップは一番の戦争のプロ。
そういった戦術的経験のみならず、キャップには人望があります。ロキを捕えた後、ブリッジでの話し合いの席で、キャップはソーに話を振るなどして幅広く皆の意見を聴こうとしていますし、ニック長官がキャップと２人で話をするシーンにも根回しの意味が込められているようで、暗黙のうちにアベンジャーズのまとめ役となることを期待されているように感じます。
アベンジャーズのなかで、正真正銘のただの人間であるブラック・ウィドウとホーク・アイ（この２人の身体能力はただの人間のものとは見えませんが！）を除けば、ヒーローのなかで火力では劣るキャップ。アイアンマンやソーのような飛行能力もないし、ハルクほどのジャンプ力もないので最終戦では高所で戦うことができません。
しかし、自分にできることできないことを正確に把握しているキャップは、自らの配置場所を地上として、主として市民の安全確保や退避の補助に回るのです。戦争では撤退するときが最も危険で困難であることをよく承知しているキャップだからこそ、非戦闘員の保護についても的確な判断・指示ができるのだと思います。
また、キャップを演じるクリス・エヴァンス、実に深みのある、い～い声してますね！ この凛とした濁りのない声で指示されると、混乱のなかにあってもハッとして秩序を取り戻す…そんな力があるようにも感じます。
「なんで俺がおまえの指示を聴かなきゃならない！？」
なんて言っていた警察官も、キャップが押し寄せるチタウリを瞬殺した後では掌を返したようにおとなしく言うことを聴いていましたね。
あのシーンでは思わず笑ってしまいましたが、できればキャップの勇姿に拍手喝采を送りたかった！ 先行上映会だったら、あるいは拍手喝采が許されたのかも知れませんが、ついつい遠慮してできませんでした。「拍手・喝采・爆笑ＯＫ上映会」の日をぜひとも作って頂きたい！ 職場の休みをなんとかしてでも駆けつけます。（笑）
最初に「アベンジャーズ」を鑑賞したときはキャップのことを何も知らず、２回目に見たときもパンフレットを熟読した知識だけだったのですが、その後、「キャプテン・アメリカ」をレンタルＤＶＤで鑑賞して、ますますキャップが好きになりました。
キャップは、特殊な血清で強化される前はもやしっ子だったのですが、もやしっ子のときから、中身は漢のなかの漢でした。親友のバッキーとも、親しみをこめて「クソ野郎」と呼ぶような男臭い友情を育んでいました。好きな女性もいたのです。
しかし、戦争中に氷の海に沈んで仮死状態になり、今、シールドによって現代に蘇ったことにより、親友を失った悲しみと後悔、好きな女性との思い出、そういったすべてが７０年前に封じられているのだと思うと、誰にも想像できぬほどの深い孤独を感じて慄然とします。
よく考えてみると、アベンジャーズのメンバーの誰もが、生き延びた方が不思議というくらいの死線を潜り抜けていて、死と隣り合わせの絶対の孤独をいやというほど味わってきているわけですが、「時代を飛び越えてしまっている」孤独はまた格別なものかも知れません。
キャップが夜中に一人で黙々とサンドバックを叩いているシーンは、とても象徴的ですよね。周囲の状況がどのように変わろうとも、誰とともにいようとも、自身はブレずに揺らがずに在り、たった一人で孤独と苦痛に耐える…そんなキャップは、アベンジャーズのなかでも最も「ヒーロー」という言葉にふさわしい人物だと思えてなりません。
任務終了後、ブルースが社長に車で送ってもらったり、ブラック・ウィドウとホーク・アイが２人で立ち去るなか、キャップは一人でバイクを走らせていました。その表情が寂しげではなく、頬に微かな笑みが湛えられていたことが大いに救いでした。今後、キャップに新たな恋人が出現することに期待します。だって今のままではキャップは童（以下自主規制）
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