かいじゅうたちのいるところ | 愛すべき映画たちのメソッド☆

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映画感想家・心理カウンセラー・芸術家のNatsukiです☆

『映画にどんなに素晴らしいメッセージが含まれていようと
「娯楽性」がなければ作品としては失敗だ』/レオナルド・ディカプリオ



「オレの味方はオレだけだ。」

スパイク・ジョーンズ監督らしいインディーズテイストでビターな大人向けのファンタジー。

《手に負えない子供》のメタファーであろう「かいじゅうたち」の声が、ジェームズ・ガンドルフィーニとかクリス・クーパーとかフォレスト・ウィッテカーとか、みんな現実もワル顔な役者ばかりで面白い。

原作の絵本もかなり良い感じのイラストと世界観で素晴らしい。

さらに、映画版は幼いころ誰もが感じていた《孤独感》とか《切なさ》とか《儚さ》が、子供の目線でしっかり描かれている。

『ネバーエンディング・ストーリー』+ブラックな世界観で、子供が大人の世界に迷い込み「現実の社会を垣間見た」様な、そんな感覚の異世界。

「父親不在」の、なんだか寂しい気持ちや、言葉にできない不安や不満などが「不思議な世界の入り口」を呼び寄せたという雰囲気があり、スピルバーグ作品風でもある。

かいじゅうたちの「フカフカ感」やストーリー展開も含めて、これはまさに《実写版トトロ》。

「食べちゃいたいくらい好き。」


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