久しぶりにカウンセリングを受けた。
思うことをただ話して、
話し終わったらそれで帰った。
十数年前にも、
あんなふうに話して、
そしてあんなふうに終わったんだ。
セラピーを受け続けた僕は、
自分について説明することにも飽き飽きしていたし、
セラピストの相手をすることにも飽き飽きしていた。
それでも、
誰にも話すことのない話を話したい思いはあって、
内包しているものを晒せる場所を求めていた。
理解なんて求めてもいないのに、
変化なんて望んでもいないのに、
ただ話すことを求めていた。
たぶん僕は、
ぼくなりに僕を表現した上で、
一緒にいてくれる誰かを求めているんだ。
僕が居ることを、
許してくれる場所を、
求めているんだ。