どうも…ショーエイです。
タイトルの通りゲーム・ビジネスの話と言っても、
韓国の「黒い砂漠」と米国の「エルダーズ・スクロール・ONLINE」を
比較しての話に成るわけですが…
少し面白い点に気づいたので語っておきます。
皆さんが商品…ここではゲームに成るのですが、
それを選ぶ際に、ネット社会が広がった現代では、
その評判を見てから選ぶという選択肢が
多々見られることと思います。
無論、そこには内容や世界観と言ったモノも含まれ、
色々な情報の下で精査していくわけですが…
最終的にはどれも似たり寄ったりな感じがするのも当然です。
そこで最終的な決め手は…
車の場合はそのデザイン性が意識されるでしょうが、
家電、いわばテレビやPCなどなどを選ぶ際には、
機能的に変わらない部分が多すぎる点から、
結構サービス的な評判は影響するのではと思います。
そこでMMORPGというモノを対象に考えると、
他人と世界観を共有するという意味で、
プレー環境の良し悪しは大きな意味を占めるとも思います。
無論、ゲームの内容、いわばコンテンツのデザイン性が
最重視されるのは車選びに似ているわけですが、
サービスの悪さ…
車で例えるならリコール隠しをするような企業は、
先ず信頼性の意味で消去される事も多いと思います。
ただ、米国の製作元
Bethesda Softworks及びZeniMax Media の試みとしては、
プレーヤーの質と環境を考慮して、
マイナスイメージを押さえ込むビジネス視点が有るのだと
考えさせられる点です。
一方、韓国の「黒い砂漠」にはそういうビジョンは全くなく、
コンテンツ勝負のみのスタイルだと感じる点です。
ただ、長期的な視点で考える場合、
先ず、ゲームはいずれ飽きが来るモノ…
リアルな世界同様に人間関係に疲れさせる環境は、
娯楽としての楽しみを阻害するモノ…
という消費者心理を考慮すると、
「黒い砂漠」は毎日のログイン必須な環境故に、
レベリングも装備強化も忍耐を要する感じで時間が掛かる事から
飽きが生じる仕様で、
迷惑行為が認められる状態故に、
その人間環境が不快に感じる部分は多々見受けられます。
コンテンツを楽しめているまでのゲームです。
一方、エルダーズ・スクロール・ONLINEのゲームデザインは、
ログインしなくてもリアルの時間単位で事が進むため、
例えるなら装備の研究に30日掛かる場合、
30日リアルで進めば完了しているという仕様で、
それ故に、気が向いたら遊ぶ感じで動きます。
また、レベリングも時間は掛かるがストレスの無い仕様で、
660というチャンピオンポイントというレベリングも、
毎日ボーナスが1から2ポイント簡単に上がるというサービスを
提供している故に、
サクッと遊んでサクッと止める状態で
キリの付けやすい仕様に成っているため、
ダラダラ遊ぶ方が効率が悪くなる感じに成っています。
更にそのサービスは12日分ストックできるという感じなので、
週末に一気に消化するという遊び方にも対応しています。
ある意味プレーヤーが感じるストレス的な心理を研究して、
それを盛り込んだゲームという意味で、
実に興味深いデザインです。
それ故に飽きが生じるというよりも、
日課みたいに遊ぶ感じで、
PKの様な迷惑行為が無い故に変なストレスも生じません。
ただ、コンテンツは黒い砂漠ほど充実しているわけでは無く、
キャラクターデザインやビジュアル面でも見劣りする感じは
否めないのが残念です。
ただし、長期的に遊ぶ話に成ってくると、
エルダーズ・スクロール・ONLINEの方が
ダラダラと遊んでいける感じで長続きするだろうという
印象は有ります。
そういう意味でも、エルダーズ・スクロール・ONLINEは、
月額特典制(ESO Plusに入っていると
収拾アイテムの限界数が無限に成るというのが一番の特典)
で、毎月2000円程度を主な収入源としているのに対して、
黒い砂漠はゲームコンテンツの課金が収入源にしています。
無論、両者ともに無料でも遊べますが、
余剰金を活用して楽しむ意味で試算すると、
黒い砂漠は月5000~1万で、
上限を撤廃すればそれこそ10万位は
つぎ込む感じに成ってしまいます。
一方、エルダーズ・スクロール・ONLINEは月2000円は
無料思考の人には高いと感じるでしょうが、
それだけで十分遊びやすい環境に成るので、
課金して遊ぶ意味で比較してみれば
逆に安く感じるのも事実です。
ただし、エルダーズ・スクロール・ONLINEはパッケージ購入が
必要でそれに1万円くらいの初期投資が必要に成ります。
黒い砂漠は必要ありませんが、
課金しないで遊ぶとストレスが溜まる感じです。
そういう総合的なビジネススタイルで考えてみると、
米国の方が色々と消費者心理を研究したスタイルが
進んでいるのかなと思う感じです。
韓国は韓国で、飽きが生じない様に
コンテンツをドンドンと詰め込んで行く方向で
考えているようですが、
日本はどちらからも取り残されつつある感じは否めません。
かつて日本人が持っていた
パクリから独自性を生み出す精神は
今や中国の看板に成ってます。
ある意味、米国と韓国の良いとこ取りを
中国がやりかねないというのが
これからの流れかなとも思っています。
ただ、米国も強かな姿勢を崩さないので、
米国のゲームビジネスは安泰なのかもしれません。
日本人は結局、予算だとか技術的な問題だとかで、
挑戦していく姿勢を止めてしまっている感じで残念です。
中途半端なコンテンツで、
次回作に期待を持たせるせこいビジネススタイル故に、
どんどんとその市場を奪われていく現状に気づいた方が
良いんじゃないのかな。
市場が奪われて、予算的な問題が生じ始めている現状、
ドンドンとドツボに嵌る感じも否めません。
日本で何かを生み出す際に、
ターゲット層は?
という限定的な言葉をよく耳にします。
漫画でも同じだったかな…
でも、実際にはターゲット層を広く持つものの方が、
成功しやすく、売り上げも広がるモノです。
故に、ターゲット層なんて話は、
どのターゲットに向けてどういうコンテンツを盛り込み、
それ以外のターゲットには何を盛り込むか、
そういう商品づくりが大事なのではと思います。
コレはサッカーゲームですが
Winning Elevenが的外れな事をしている点でも言えます。
パッケージ売りでONLINEコンテンツが儲かりそうだから、
ONLINEコンテンツの充実性を重視しているが、
そもそもオフラインゲームのターゲットを無視して、
遊びの自由度を妨げているから魅力が無い。
色んなチームを色々使って遊びたい…
自己満足の世界観がオフラインゲームの醍醐味なのに、
ココが常に阻害される故に、新作の興味を削がれる。
ユニフォームや選手のデザインは充実していても、
新作出るたびに作り直す環境は、
逆に新作出るたびに面倒くさい話で、
大きな目変わりが無い以上、
旧作で十分な状態を構築してしまっている。
こういう分析が日本人は特に出来ていないのは、
その製品を見れば理解できるところです。
いわば視野を広げようとして足元をおろそかにする。
「灯台下暗し」
言葉を知っていても、
結局、実際の行動には教訓として活かされない…
何とも情けの無い話です。
このまませっかくのクール・ジャパンというブランドを
他の国に蹂躙されるのをただ見守るだけで良いのでしょうか…
漫画、アニメ、ゲームの市場くらい、
アメリカ、中国から死守しようよ!!
もっと考えようよ!!