パリ同時多発テロ…求められる難しい局面への対応 | ショーエイのアタックまんがーワン

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どうも…ショーエイです。
パリで起こったISの犯行声明による同時多発テロ…
パリ市民の方々には、何とも言い難い感傷を受けた事と思います。

テロリストの侵入が考慮されるにも関わらず、人道的な見解を元に難民を受け入れていた矢先の話で、ISの行った行為はこうした慈愛に対する冒涜であると憤りを覚えます。
こうした流れから、フランスは元より、ヨーロッパ各国にイスラム教徒並びにアラブ系の人々へ対する懐疑心並びに偏見が生じるであろうことは当然の流れとして考えられます。

しかし、こうした流れが逆に難しい局面であることは、各国の政府は理解すべき事柄で、
ISが戦略的にまた心理作戦として求めている事態は、
こういう嫌悪の流れから生じる
キリスト教とイスラム教の価値観の分断であるという事です。

「窮鼠猫を噛む」と考えて、追い込まれたISの連中が考えている事は、
欧米のやり方に嫌悪を持つイスラム教徒を集結させて対抗するという手段であり、
彼らが戦力を募る手段としてはこの方法しかないことは明白な事実です。
そうした考えからテロ行動によって自然発生するであろうイスラム教徒に対する偏見は、偏見を受ける側のイスラム教徒たちに疑念もしくは嫌悪を持たせる口実として利用されてきます。

ここで欧米諸国ならびにキリスト教の思想を受けた人々は、
キリストのある言葉を思い出してほしい。
「右の頬を打たれたら、左の頬を出せ」

現状、被害を被った方々へは、大変苦しい言葉に成ると思いますが、
その苦しみを逆に相手に利用されないために考えてほしいとしか言いようが有りません。
ただ、慈愛の精神を貫く行為は、必ず宗教を超えて伝わるものであり、イスラム教の教えの中にも必ず通じる言葉があると信じてほしいと思います。

テロリストが味方を勧誘するうえで利用するのは、彼らの標的が与える「横柄、横暴、偽善性」に基づく印象であります。
逆にテロリストの言葉に、この部分の説得力が無くなると、彼らは人の中に存在する憤怒の部分に触れられなくなり、命を賭して戦うという気持ちを動かせなくなるはずです。
命の大切さであり、幸福の追求ともいうべき生活の安寧に対する意識は、宗教的な思想とは関係なく人類が共通して持つ思考であります。
この部分に対する敬意と慈愛を、人種、宗教、性別等関係なく示すことで、テロリストが利用する人間の憤怒は大きく削減されると考え、この姿勢を貫く事こそテロを撲滅する手段だと考えます。

愚かな戦略家は、テロ撲滅には軍事的、警察力でもって圧倒すれば対処できると考るでしょう。しかし、それは過去の例から考えても、一時的に組織力を減退させるものでしかなく、結局その作戦で被った人々に怨恨を与えて、組織力を別な形で復活させるという追っかけっこを繰り返しているだけです。
ある意味、2001年のNY同時多発テロを元に壊滅させたアルカエーダから、10年足らずでISなる組織が登場してしまった事を考えれば一目瞭然であります。
ましてや彼らは色々な知恵を付けて、そのやり口はドンドン巧妙なものへと変化しています。
正直、アラブの春と称して発生したリビア、シリアでの内戦は彼らに格好の機会を与えたと考えるべきです。

仮面の下の思想や考えは対面する相手を狂わせる。
潜伏、潜入を常とするスパイ活動を行うCIA等では当然の言葉として理解される言葉でありますすが、テロリストはアラブの春という機会を利用し、あえて欧米よりの主張を唱える形でそのバックアップによる軍事支援を模索していたわけです。
リビア内戦の時点で、この流れに感づいていた公の人物は2人、元KGBだったロシアのプーチン大統領と、当時アメリカの国防長官であり、元CIA分析官であったロバート・ゲーツ氏の2人です。当時は懐疑的にとらえられた2人の発言ですが、2015年現在の状況を考慮すると的を得ていたのでは無いでしょうか。
さらにISの兵器に、ソ連製以外に米軍、NATO軍の兵器が存在する事でも、2人の証言は的を得ていると考えられます。
ただし、ソ連製は旧イラク軍の残骸を集めた可能性が考慮されると同時に、米国製は現・イラク軍から強奪した物であるとの可能性が残されている為、その責任は曖昧な状況に成っているのも事実です。
…しかし…言わせてもらうけど…情報統制して一般には解り難いけど…ちょっと失敗しすぎなんじゃ…

欧米政治家の判断は、文人として仕方のない判断ミスとして考慮しますが、
責任を隠蔽する為に、他国(R国やS国)を中傷する行為は、
今回のパリで起こった事態を真摯に受け止めて方向転換すべきなのでは…
今後は国連加盟国全体が一致団結してテロに立ち向かう姿勢を再び構築すべきだと考えます。

また、ISのテロ行動に対しては、イスラム教の関係国より徹底的にイスラム教の教えに背く行為で有ることを表明してもらい、それを各国のメディアを通して全面的にIS非難として広めることを考えるべきです。
正直、キリスト教側の非難声明は、敵にダメージを与えるという意味では効果が薄いと思われるし、逆に火に油を注ぐ形にしか捉えられないのではと思います。
※ハッキリ言って、安倍ちゃんの非難声明は国民向けのパフォーマンスにしか聞こえず、相手に何の意味も持たない内容だったわけですし…

今までの流れを見るに、現在の各国首脳、特にアメリカ、イギリス、フランスの対応能力ではかなり難しい局面に扮していると考えます。
再び間違った決断をすれば、このパリで起こった悲劇がテロリストに都合のよい事態へと成りかねない事を考えてほしいです。

彼ら文人である首脳陣がテロリストは凶悪であって愚かな思考の連中だと考えたいのは理解しますが、一般人とは違い政権を担う人がそのような希望的観測で考えるのは不安が生じます。
この悲劇を利用されない為にも、
一度、キリストの「右の頬を打たれたら、左の頬を出せ」という言葉を考えて、シリアからの難民に対する扱いを如何すべきなのかも考えてほしいと思います。
難民拒否、難民無視の発想はテロリストが侵入しにくい対応にも感じられますが、同時に望む対応
にも成ります。
試行錯誤して慎重に第三の選択肢を考えるべきです。
一つ対案として言えることは、エジプトの富豪がギリシャの島を購入して難民向けの地域として提供したいといった発想を元に、難民受け入れを各国が難民キャンプ設立または難民村設立を以て隔離する形で自給自足できる状況を支援する方法のも手段として考えられると思います。

対応次第では、イスラム教徒とキリスト教徒の分断を引き起こし、
国際協調という現状が崩れかねない事態にも発展しかねない…
これを好機と捉えて、下剋上思想の下で新しい世代が政権を担うと…
大国化した国々が、反欧米の戦略で活発に動きかねない事も予測されます。
今、この瞬間だけで考えるだけでは済まされない事態でも有るのです。

この事態を是非、国際協調という状況をより強固なものとする事態へと結びつけ、
民主制の意義と正当性を守ってもらいたいと考えます。

正直、アラブの春を元に起こった内戦であり、
ウクライナのデモ隊が強硬に政権を追い出した行為は、
民主制の意義と正当性を無視した行為であり、
選挙という手段を先行せずに、革命による政権打倒を
正当化してきた欧米の横暴さを露わにした内容でもあります。

国際問題に対しては、その辺を自国の憲法と照らし合わせて、
適切な対応を模索すべきであり、
テロを撲滅するには自国民の評価のみならず、
公正明大となる対外的な評価も考慮すべきなのです。
自国では許されない行動を、その国の都合で許してしまう行為は、
全く説得力を持たない行動にしか映らないのですから。

いわば国内法として革命による政権打倒を憲法上許していない国、
特にアメリカが、
革命による政権打倒を支持して
民主制の正当性に説得力を持たせるのは無理な話です。

ここで大事なのはステップであり、
公平な選挙を求め、その実施を促す事が優先であり、
公平な選挙の実施とその証明に国際社会の監視を求めることを
最初に行うべきなのです。
デモが起こったから退陣を求めるなど言語道断です。
公正な選挙の要求を拒否する相手に対して初めて、
退陣を要請する事が叶うのです。
そして退陣要請に従わない相手に対して
初めて革命支援が正当化されるのです。

これは心理学的な戦術論としても、
正当化された相手に対しては反対側の人間は常に迷うという事で、
古来より「大義」という言葉で説明されるものです。
そしてこの大義の揺らぎは、兵の士気に影響を及ぼし、
人間の心の抵抗力を弱め、命を懸ける意義をそぎ落とします。
同じ革命による戦争に発展したとしても、
相手の抵抗力は格段に下がり、
戦後の処理も格段にスムーズになる効果を生みます。
どういう結末を齎すかは別として、
段階を踏むという言う意味は様々な要素として効果的です。

アメリカが国際社会への関与をするに当たって、
こうした段階を踏んで初めて
その行動が横暴且つご都合主義ではないと証明されるわけで、
その国民の意思をまず明確にしたいという民主的な意図が示されるわけです。
これは国連憲章にも当てはまる行動で、この要請を相手がこれを拒否した場合、
あらゆる支援が人道的価値のある行動として正当化されるわけです。

こうしたステップを踏まないで行動を起こすから、他国からの反感を招くわけで、
逆に打倒する相手の支持者から侵略行為だとの印象を強く与えるのです。
そして、この印象が元で敵対する側はアメリカ支配の受け入れを拒絶し、
抵抗する意識を強く抱くのです。
こうした結果がテロリストを増幅させたり、
アフガニスタンやイラクで起こっているように
反政府ゲリラとなってその終息を長引かせるのです。

無論、アメリカを代表に欧米では財界などの見識から
ご都合主義的な部分は今でも存在すると思いますが、
そろそろその辺の見識では通用しなくなっている状況であると、
気付いたほうが良いのでは無いでしょうか…
こうした財界も、アメリカ帝国の妄想から現実を見極めて、
国際協調こそ、より強い利潤に繋がる手段だと気付くべきなのではないでしょうか…
そして彼らの見識では、アメリカは国として無駄な浪費を強いられるだけとも、
気付くべきでしょう…

今回のパリでの惨事は、改めて国際社会の方向性を考えるべき
難しい局面になったと認識し、
善意の決断が惨事を引き起こすリスクと成った事を反省するのではなく、
善意の決断が揺らぐことのない状態を模索すべきなのです。
そして反省すべき点は、難民が発生する事態を引き起こした決断であり、
今後は終息を齎すための解決方法を吟味して行動を考えるべきなのです。
あえて言うなら、フランスがISへ空爆を行ったことが問題なのではなく、
シリアの内戦を欧米の見解で悪化させた事が、
全ての元凶だったと考えるべきです。

諜報部の色々な攪乱で引き起こした事態も、
収拾がつかない事態に発展すれば、
軍費だけでは済まされ無い事態に成るという事を、
そろそろ理解して欲しいです…


本当に
「テロが起こった、悲惨だ」
という事では済まされない状況なのです。

日本のアホ首相がこうした状況を理解していないのは、
能力的に仕方のない事だとあきらめざるを得ないのですが、
オバマ君とオランド君には確りと理解して、
対応を考えてもらいたいです。

以前のブログで南シナ海での対応を評価したように。
きちんと情報を精査して対応を考えてくれれば、
最大限に配慮した行動がとれると信じているので、
下手を打たないようにお願いします。