「丸山眞男」その2 | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「林房雄は語る。『丸山君にこだわるわけではないが、あの人をピークとする敗戦学者の学問はいかにも学問らしい顔をしていますけれども、読めば少しも学問ではないのです。学問というのは、読んでみてああ、そうだったのかと目からウロコの落ちるような気になるのが学問です。敗戦大学教授の仕事は読者の目にウロコをかぶせるようなものですよ。』本当の学問は読者の目から『ウロコ』を落とさせるものだという指摘じたいは、のちに見るように、思想の営みにおける『他者』との出合いを重んじた丸山も、賛成するだろう。」


「丸山は、中国法制史の大家、仁井田陞を追想する座談会で、学者には『体系建設型』と「問題発見型」との二つの類型があると語っていた。前者は、自分の思考のうちに一つの体系ができあがっていて、個々の問題をどうやってその体系のうちに組みこむかをいつも考える。それに対して後者は、「現実のドロドロした混沌の中から新しい視角をみつけていく」姿勢をとるのである。この分類は、専門研究者としての学者にとどまらず、広く思想家一般にもあてはまるだろう。」


ちょっと気になったのでメモ