「聖書の常識」及び「ものがたり」から | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「モーセの律法には613の命令、つまり律法がある。この613の律法一つ一つに解説をつけたものが口伝律法と呼ばれるものである。」


「この口伝律法は、文字に書き記されていない。それを暗記しているのがパリサイ派の律法学者である。パリサイ人たちは、メシアが登場したなら、必ず口伝律法を守るはずだと考えている。ところがイエスは、口伝律法が人間の創作であること見抜いている。それで、パリサイ人たちと対立し、論争に巻きこまれることとなる。」


「ちなみに、口伝律法を成文化したものは『ミシュナ』と呼ばれ、さらに、この『ミシュナ』から発展したものを『タルムード』という。旧約聖書から出た宗教に、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教があるが、ユダヤ教は、旧約に続いて、タルムードを聖典としている。」


「イエスが十字架にかけれる理由は何か。通常されている説明は、イエスがローマに抵抗して立ち上がらなかったために、ユダヤ人の不評を買ったというものである。しかし、それが主要な理由ではない。イエスがユダヤから拒否され、十字架に付けられていくのは、イエスが口伝律法に従わなかったからである。」


 いよいよメシアの受難へと話は進んでいく。