木村敏「精神医学から臨床哲学へ」 | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「昔から、分裂病に出現しやすい誇大妄想の一つとして『血統妄想』というものが世界中で記載されてきた。これは患者が、自分は本当は皇室や王家の生まれだったり富豪の隠し子だったりして、自分の両親とされている人物は実の親ではなく、自分を預かっているだけの育ての親に過ぎない。と主張する妄想である。」


「しかし、第二次世界大戦の戦後のころから、皇室、王家、財閥などの社会的地位が相対的に低下したためか、血統妄想の出現頻度は全世界的に以前より少なくなっているように思われる。」


 ミネルヴァ書房のシリーズ「自伝」を読み始めたが、今の自分の関心からは遠い内容なので、

第4章「精神病院での5年間」のところまでとする。