大学時代、就職活動の適職診断で、希望職種を選ぶ欄があった。
営業は大変そうで嫌だし、企画は難しそう。広報は華やかすぎて地味な自分には合わない。研究開発は理系じゃないし無理。そうやって全部消していった結果、残ったのが「総務」だった。ノルマもなさそうで、内勤っぽくて、静かに過ごせそうだから。真面目に働く総務の方々には申し訳ないが、当時の自分は本気でそう思っていたし、毎回「総務」と入力し続けていた。
もともと怠け者で、臆病で、挑戦を避けるタイプだった。それなのになぜか勢いで、ベンチャー企業の営業職を志願した。今思えば、自分にしてはかなり無謀な選択だ。怠け者があえて荒波に飛び込む。どこかで自分を変えたい思いもあったのかもしれない。
案の定、社会人一年目はボロボロだった。Webの世界に出会ったが、もともとWebに興味もなければスキルもない。せいぜいタイピングができるくらいの大学生が、いきなり現場に放り込まれた。それでも食らいつき、もがいて、少しずつ慣れていった。人間の順応力は、意外とすごい。やってみると、案外なんとかなるものだ。
今の時代的に「無理して頑張れ」とは言いにくい。でも、自分が潰れない範囲で頑張ることは、やっぱり大事だと思う。ほんの少し背伸びするだけで、見える景色は確実に変わる。若い頃に限らず、今の自分にもそれは通じる。40代になっても、仕事が楽しいと思えるのは、その小さなチャレンジを続けてきたからだと思う。
挑戦することは、楽しむことにつながる。失敗しても、それが自分の血肉になっていく。昔は「怠け者」だったはずの自分が、今では「まあ、なんとかなる」と思えるようになった。さて、今年の残りは何をチャレンジしようか。また少しだけ、背伸びしてみようと思う。