さるかに合戦 | えほんや通信

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名作童話の電子出版「えほんや」の編集長・原 真喜夫のブログ。こどもの本と教材、雑誌、実用書の編集を手がける編集プロダクション・スキップの代表取締役。アロマテラピーにも目覚める。村上春樹、マーヴィンゲイ、寿司と焼き鳥、日本酒とワイン。

さるかに合戦
『さるかに かっせん』
絵:岸川たかあき


『さるかに かっせん』の売れ行きが好調です。
勧善懲悪のわかりやすいお話だからでしょうか。
あるいは、タイトルは知っているけど、
どんなお話かはっきりと思い出せないから?
はっきりした色使いが好まれるのかな?

などと、いろいろ考えを巡らしています。

早く芽を出せ柿の種♫

さるかに合戦
かにが一生懸命育てた柿ですが、
横歩きしかできないかには木に登れません。

おにぎりと柿の種を交換したずるがしこい猿が
やってきて、「とってあげるよ」と言いながら
木の上でおいしい柿をひとりじめ。

挙げ句の果てに、青くて固い柿を
かにに投げつけて…

そいつは、ぜったい許せんぞ!

さるかに合戦

猿のあまりのひどさに、
はち、くり、こんぶ、うすが
敵討ちの助っ人となります。

この助っ人のメンバーがお話の伝わる地方によって
けっこう違っています。

「いろりではじける」(くり)
「水がめからとびだす」(はち)
「土間で足をすべらせる」(こんぶ)
といった役割は似ているのですが

栗がドングリになっていたり、
こんぶが牛のババ(糞)になっていたり、
あるいは助っ人の数が増えていたり…

絵が主役、だから…
「えほんや」では、画家さんが描きたい素材で、
自由に描いていただいています。
「絵が主役」と考えているからです。

この「さるかにかっせん」は海外からの
ダウンロードも結構あります。
ここでも、またなぜだろう? と考えます…。

単純な、でも大切な、結論
悪い猿は最後にこらしめられます。
悪いことをしては、いけないんです。

さるかに合戦

怒っている子がに立ちの表情が秀逸ですね。
「ねずみのよめいり」でも人気の
岸川たかあきさんが描いてくださっています。

人気の秘密、ぜひお読みになって考えてみてください。

もし、わかったら、ぜひ「えほんや」の
インフォメーションにメールしてくださいね。
お待ちしています。