おうち白菜続報です。
また、少し大きくなりました。
白菜の芯の小さな小さな芽から育ったのです。何という生命力!
水をやりながら、『おおきなかぶ』のおじいさんの気分です。
あまいあまいはくさいになれ
おおきなおおきなはくさいになれ
今日は猫の日。BSキャッ東もネコ番組の放送をがんばってます。
なまえのないねこ
竹下文子 文
町田尚子 絵
小峰書店
名前のない猫は、小さい時は「こねこ」大きくなって「ねこ」。誰にも名前をつけてもらったことがありません。
靴屋さんの猫はレオ。本屋さんの猫はげんた。
八百屋さんの猫はチビ…。
名前のない猫は、ノラネコなんです。誰も名前をつけてくれない。でも、誰かに飼われている猫には名前があるのです。
「名前が欲しいな」
名前のない猫は名前を探します。
看板は名前じゃない。
のらねこ。きたないねこ。あっちいけ。
も、名前じゃない。
雨の中、名前のない猫がベンチの下にうずくまっていると、やさしい声。
「お腹空いてるの?」
そして「メロン色の目をしているね」
その瞬間、名前のない猫は分かりました。
僕が欲しかったのは名前じゃない。名前を呼んでくれる人なんだ。
「おいでメロン」
お母さんと、優しい声の女の子と、名前のない猫だったメロンが一緒に歩いていく姿で終わります。あーよかった。
何回読んでも、感動の涙です。皆様ご存じのネコ絵本の名手町田尚子さんの絵とも相まって、永遠に残したい名作です。
『クロコダイルとイルカ』にも出てきましたが、名前があるのは誰かに愛されているからでありまして。
飼い猫はみんな飼い主に愛されて名前をもらい、名前を呼ばれるんです。でも、名前のない猫は名前がない。誰からも愛されていない、愛してくれる人がいないという悲しさを、名前のない猫は噛み締めているんですよね。
だから、名前のない猫が優しい声の女の子と出会って気づいたこと。「名前を呼んでくれる人が欲しかったんだ」というのは、「僕を愛してくれる人が欲しかったんだ」ということでしょう。
その名前のない猫の悲しい思いを感じられる絵本なので、最後にメロン、と名前をつけてくれる女の子に出会ったシーンで「よかったね」という感動が押し寄せてきます。
同時にこの名前のない猫みたいに悲しい猫を減らしたいという思いも湧き上がってきます。これは大人の読み方になるのでしょうが、今私たちが生きているのは人間優位の世界です。このような世界では猫も犬も、もしかしたら他の動物も人間に保護されることで初めて幸せな生活ができるのだ、という側面があります。これは、絶対ではないけれども、かなり当たっているでしょう。だから、もっと生き物たちを保護しようという気持ちが湧いてくるのです。
全ての生き物が幸せでありますように。
特に今日は猫の日。
「世界中の猫を喜ばす」
という、チャオちゅーるのコマーシャルを思い出しました。
ちゅーる、ちゅーる、CIAOちゅーるー
皆さま良い週末を。