青い空に白い雲。
真ん中へんの小さ雲は羊に見えます。
利尻は空が広いので、雲を見るのが楽しいです。
今日の絵本は
つばさをもらったライオン
クリス・コノヴァー 作
遠藤育枝 訳
ほるぷ出版
先日ご紹介した『クマとキングバード』のクリス・コノバーの絵本です。この絵本ではコノヴァーとなっていますね。
猫の日を前に、ライオンの物語。なぜかというとライオンのレオ王は、猫の国を治める王様なのです。レオ王は字が読めません。がおう!と言えば、みんないう事を聞くからです。立派な宮殿に住み、綺麗なおきさき、黄金もたくさんありました。気になることはただ一つ。北に住むオットー王のの宮殿の壁に不思議な宝物がたくさん並んでいるという噂のことでした。
レオ王に王子が生まれました。王子には生まれながらに翼がついていました。王子は飛び方を知りません。しかし、ある日風に乗って飛んで行ってしまいました。飛び方を知らない王子は、降り方も、方向の変え方もわからずに飛び続け、とうとう森に落ちてしまいました。
怪我をした王子を助けてくれたのは、北のクマのオットー王でした。オットー王は王子の怪我が治るまで本を読んであげました。そして字の読み方も教えました。王子は本が読めるようになりました。本を見て、飛び方や降り方も覚えました。
やがて怪我が治った王子はレオ王の国へ帰りました。本と、オットー王からの手紙を持って。
手紙には、
本が宝物であること。
本を友達に読んであげなさい。
本もまた、賢さと本物の勇気を与えてくれる友達だよ。
おまえがまた北の国に来てくれるのを待っている。
私たちはずっと敵同士だったがそんなことは意味がない。
ということが書かれていました。
王子はオットー王の言いつけを守って、みんなに本を読んであげました。
そして、レオ王とオットー王は仲良しになりました。
オットー王の宝物とは、本だったのですね。猫の日と言うよりも、世界中の本好きに捧げたい物語でした。
そしてオットー王のお手紙がまた宝物なんですよ。王子への愛情に満ちた文章に感動すること間違いなしです。
手紙の最後に
「おまえのことをおもいつつ」
と書いてあるのが、また感動です。この一言で、オットー王から王子への限りないほどの愛情が伝わります。
紹介には端折って書きましたが、ぜひオリジナルのオットー王のお手紙を読んで欲しいです。
そして、クリス・コノヴァーの絵は最高です。
皆さまよき1日を。
よき読書を。