ダウン症と宣告されました⑨私が前向きになったきっかけ の続きです。

 

その日、駆けつけてくださったYちゃんママが

ダウン症に関する3冊の本を手渡しながら、

「大丈夫だから!」と何回も繰り返し言って下さり、

また不思議なことを口にしました。

 

「天国の会議で決まったことだから」と。

私は、冗談かと思いましたが、

真剣な表情で言い続けられました。

そしてYちゃんもダウン症であるということを

初めて知ったのでした。
(特別支援学級に通っていることは知っていても、

何の障害なのか?知りませんでした。) 
 

Yちゃんママが「ほら、この本の中にも書いてある!」といって

見せていただいた本は

100人のダウン症のあるお子さんのご家族が

実名、写真入りで書かれた『ようこそダウン症の赤ちゃん』

(三省堂)という本でした。

 

その本の巻末に収録されている詩

「天国の特別な子ども」(Edna Massimilla作 大江祐子訳)を読んだ時、

溢れる涙を止めることが出来ませんでした。

 

”不幸を背負った”という感覚から

”私が、私たち家族が選ばれた!”という

プラスの感覚に変わった瞬間でした。 
その詩は「会議が開かれました。」で始まります。

私は半信半疑で読み進めましたが、

だんだんに明るい希望の光が見えてくるのを感じました。

 

「。。。この子は特別のあかちゃんで 

たくさんの愛情が必要でしょう。

この子の成長は とてもゆっくりに見えるかもしれません。

もしかして 一人前になれないかもしれません。

だからこの子は下界で出会う人々に

とくに気を付けてもらわなければならないのです。。。

授かった両親は自分たちに求められている特別な任務を、

すぐには気が付かないかもしれません。

彼ら二人が自分たちに求められている特別な役割を。。。

柔和でおだやかなこの尊い授かりものこそ、

天から授かった特別な子どもなのです。」(抜粋)

 

そして、本当に覚悟を決めたのは夫から、

ある日曜日の夜、夕ご飯が終わってから、

上の二人の子どもたちに、

弟がダウン症であることを告げ、

他の2冊(子どもにもわかりやすく

ダウン症のことが書かれている本)を読んだ後、

この詩を読んでもらった時のことでした。

 

聞き終えた、小学二年生だった娘が、

やおら、すっくと立ち上がり、敬礼して、

天を仰いで「かしこまりました!」と言ったのです。

その瞬間に、

私も遅ればせながら、「かしこまりました」という

気持ちになり、赤ちゃんを育てていく覚悟を決めたのでした。

 

詩の全文は、私がその後、お仲間の協力を得て制作した

ダウン症のリーフレットに掲載させていただきました。

(著作権のある日本ダウン症協会のご許可をいただいています)

ご協力くださったマザーリングラボさんのホームページ

リーフレットをダウンロードして

読んでいただくことが出来ます。

 

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そして、その本の中に、もう一つ、

私を勇気づけてくれる作文が載っていました。

そのことは、次の記事にしたいと思います。

 

今日もお読みくださって、

ありがとうございました。

皆さまに読んでいただいていることが

記事を書いていく励みになっております。

 

私が11年綴っている「えほん文庫」のブログはこちらです↴

https://ehonbunko.hamazo.tv/

 

2023年8月3日~5日に開催した

ダウン症少年画家ごうきのミライエ展を

 

 

取材して紹介していただいた

静岡第一テレビのニュースはこちらです↴

 

サインペンで創造するシュールでポップな世界観 ダウン症少年画家「ごうきさん」作品展 浜松市北区 8月5日まで(Daiichi-TV(静岡第一テレビ)) - Yahoo!ニュースダウン症の少年画家「ごうきさん」の作品展が3日から浜松市北区で開かれています。 ダウン症の少年画家 大村剛輝(ごうき)さんの作品は、サインペンを使って創り出すシュールでポップな世界観が特徴です。会リンクnews.yahoo.co.jp

 

 

※ダウン症の告知についての体験談は、

9年前から、聖隷クリストファー大学 助産学専攻科にてお話しさせていただき、

4年前からは、浜松医科大学でも非常勤講師として授業をしています。

 

☆2023年、現在のごうきは特別支援学校の高等部1年生で、

昨年から、ダウン症少年画家ごうきとして、

絵の個展を開くなどの活動を始めています。

2022年秋の作品展の密着取材
(私のインタビューと作品展の様子がわかる)YouTube動画はこちらです。↓

 

 

 

家族の中心にごうきがいることを幸せに感じております。