仕事場の放課後等デイサービスで、よくお母さんからの相談で、
子どもが暴言を吐く
というものがあります。
「馬鹿!」「嘘つき!」「死ね!」が多いです
言葉としてかなりキツイから、お母さんのショックも大きく、通常はお母さんがかなり厳しく叱ります
私はお母さんに聞きます。
「なんでそんなことを言ったんでしょう」
お母さんは出来事としてお話してくれます。
弟がおもちゃを取ったことを母に注意されたから。
いつもは本人が選ぶのに母が選んだから。
おもちゃを片付けられたから。
でも、もっと奥の、裏の、子ども自身の感じた理由を考えてみてほしいのです。
お母さんが味方をしてくれなかった。
気持ちを尊重してくれなかった。
見てくれなかった。
理由がはっきりわからないこともあります。
でも、多いのは満たされない気持ちです
認めてほしい
褒めてほしい
見てほしい
わかってほしい
お母さんには、子どもの行動の理由よりも、行動の衝撃に気が向いてしまうので、それどころではありません。
だけど、お母さんにとっては、そんなことで、というような理由だろうと、子どもにとっては、お母さんにショックを与える言葉で伝えたいくらい、嫌な気持ちになったんです
まだ世界の狭い小さな子どもにとって、大人にとったらほんの些細なことでも、世界が滅んでしまえ!!ぐらいの大きな大きな衝撃なんです。
本当に言葉通りに死んでほしいと思っているわけではありません。
わかってほしい!の代わりの言葉です
行動には感情や感情が関わっています。
行動は目に見えてわかりやすいですが、感情は目に見えないものです。
だから、わかりやすい行動をすぐ叱ってしまいがちです。
子どもにその行動をさせたくない!と思ってしまう。
だから厳しく制限してしまいがちです
だけど、一度考えてみてほしいのです。
子どもがその行動をしたのはなぜか。
子どもにその行動をさせたのは誰なのか。
大人の行動が子どもの行動に影響を与えています。
大人は自分が偉いから、正しいから、自分がさせてるわけないと思っています。
だけど、子どもにとって、周りの大人、特にお母さんはかなり偉大です。
影響は大きいです。
お母さんに見てほしい、認めてほしい
が理由として大きいと思います。
そうは言っても、そんな乱暴なことを他の子に言わないか心配です
とも言われます。
その心配は、もっと大きくなってからでもいいと思います!
幼児期はまだ社会のルールや他者感情などの理解が曖昧です。
なので、周りのことが理解できるようになって、自分で分別がつけられる年齢になった時に、わかりやすく伝えて、自分で考えて判断してやらないようになればいいのです
まだ幼児の段階で、口を酸っぱくして目くじらを立てる必要もないと思います。
それよりも、まだ子どものうちは、
お母さんに気持ちをわかってもらって満たしてもらえることの方が、しつけよりも何倍も何十倍も大事
です!
心を満たされた子どもは、大きくなっても人に優しくできます
ちょっとやそっとでは折れない強い子になれます
まずは、
強い心を育てること。
根拠のない自信を育てること。
子どもの行動の裏の意図や感情を考えて、子どもの気持ちを大事にしてあげてほしいと思います。
ちょっと目につく行動が多いなと思ったら、それは子どものSOSだと思って、気持ちをしっかり受け止めて、たくさん関わってあげてください