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銘木屋のひとりごと

京都の老舗銘木店の経営者という観点から、日々の生活を通じた京都の老舗が守り伝えてきた衣食住にまつわる伝統的な暮らしの文化を少しでも世間にご紹介していきたいという願いで拙いブログをはじめました。

さて、前回のブログの続きになりますが、

今週は弊社においていろいろとイベントがありました。

 

先日18日に住友林業ホームテック京都支店様の予てからの

ご要望で、弊社において数寄屋建築材料と茶道体験というテーマで

半日セミナーが開催されました。

 

数寄屋建築に使用する銘木の説明やお茶室での所作の説明など

全て、住友林業ホームテックの伊藤様にしていただいたので、

私は伊藤様の説明の補足や、お茶室の設えと

お点前の準備をさせていただきました。

 

かつて伊藤様は京都でも指折りの数寄屋建築専門の工務店で

主に設計図の作成やお施主様との交渉を担当されていた方で、

数寄屋建築・茶室建築の知識も豊富で、そして何よりも

自ら表千家流のお茶人さんでもあり、

私も長年にわたりお付き合いさせていただいております。

 

銘木の説明も一通り終わり、いよいよ八帖広間に入っていただき、

伊藤様が薄茶のお点前をされるわけですが、

なんと伊藤様はお点前をしながら、しかもその手を止めずに

お客さんに口頭でお茶の所作や茶室について説明されているので、

伊藤様のお茶に対する造詣の深さに改めて驚かされました。

「凄い人や !! 」

 

 

 

薄茶点前をしながら説明する伊藤様

 

 

老松さん謹製の「春陽」という練り菓子を食べていただき、

正客、次客はお点前のお茶を飲んでいただき、人数の関係で、

あとは水屋から点て出しにさせていただきました。

ちなみに薄茶は柳桜園さん謹製の「珠の白」を飲んでいただきました。

 

 寄付きの設え  神護寺幹主・乾岳筆「随處楽」

 

  広間の設え  久田宗也宗匠筆「山雲海月情」

   竹一重切り花入れ、花は山吹・ショカッサイ

 

即中齋好み溜塗四方棚、 雅峰作・春野蒔絵大棗

  朝日豊齋作・しだ灰糸目水差し

 

本式の茶室でお道具を設え、

静寂のなか釜の煮える松風の音を聴き、

和菓子と薄茶を楽しんでいただきながら、

久田宗也宗匠の掛け物の「山雲海月情」を語り尽くすが如く、

お茶や建築の話で花が咲き、

皆さんの心が一つになった和みのひとときでした。

 

 

 

 

 

桜も散り、日中は汗ばむ頃となり、

これで長く寒かった季節ともお別れすることができます。

また、この5月からは「令和」という新元号に改められ、

陽も長くなり、何故か心がうきうきしてきますよね。

 

さて、今週は弊社にとっていろいろとイベントがありました。

 

まず、16・17日と二日間にわたり、セキスイハウス様の

全国の支店から設計担当やインテリアコーディネーターの方々の為の

京都での和室や伝統建築の勉強会があり、

北村美術館に隣接した数寄屋建築「四君子苑」を見学されたあと、

弊社において銘木と和室の勉強会をされました。

 

いつもながら丸太や板類の銘木を見てもらいながら、

商品の説明をさせていただき、実物を目で見て、手で触れてもらって

銘木の種類や使い方など勉強していただきました。

 

後半は、いつものように八帖の広間茶室に入っていただき、

銘木、とりわけ北山丸太を使用した和室を

実際に肌で体感していただきました。

 

 

 

 

 

皆さん、異口同音に「なんとも心が癒やされますね~。」、とか

「本物の銘木を使った和室は違いますね~。」とか、

上手く言葉では表現できないけども、

その良さ・素晴らしさを体感していただいたようです。

 

是非とも弊社で体感していただいたことを

今後の設計やインテリアのお仕事に何かの形で

取り入れていただきたいものです。

 

 

大変ご無沙汰いたしております。

春まっただ中、京都の街中もあちこちで桜が咲きみだれ、

新緑の鮮やかな色彩と相まって、まさに最高の季節を迎えています。

 

先日、岩手県のS設計事務所様より

メールで嬉しいお便りが届きました。紹介させていただきます。

 

「3年前、K様邸茶室を造る際は大変お世話になりました。

 お蔭様で完成し、茶室開きもし、江戸千家(川上宗雪宗匠)
 にも大変褒められました。茶室の写真送ります。
 広間8畳は学生時代からあこがれていた孤峰庵を真似たもの
 です。小間は、3帖の半板向切にし、赤松を中柱風に設え、
 松と竹の2本の床柱に、席主を梅になぞらえ、三寿庵とし
 ました。遅まきながら写真を添付しました。」
 
 
 
というお便りで、2枚の写真が添付されていました。
とても野趣にとんだ茶室で、さぞ御施主様も喜ばれたことでしょう。
使用された銘木達も安住の場所を与えられ、
今後日々愛でられながら第二の命を全うすることでしょう。
銘木屋として、この上ない喜びを痛感いたします。