風のマーサ、塩買い道を行く② 黄金清水越え、ウツロギ峠 | 風のマーサ、街道を歩く(旅と古道と峠道のブログ)

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旅人、ヨガインストラクターの"風のマーサ"
です。
当ブログでは主に
旧街道、古道、峠越えなど
について書いています。
また、それらを
通して日本の美しい原風景を紹介出来たらなぁと
思っております。
是非、ご訪問ください。

こんばんは

風のマーサです😊


中河内(長浜市余呉町)から行く古道歩き。

塩買い道ルートの続編になります。

前回投稿では黄金清水と呼ばれる池を

訪ね、さらにその先の峠までを

紹介しました。

(上写真、黄金清水越えの峠)

峠は滋賀県と福井県の県境、

つまり近江国と越前国の国境尾根上に

存在します。


峠を横から見ると見事に

尾根を乗り越すように道跡が

残っています(下写真)

また峠から少し稜線沿いを登っていくと

木々に阻まれてはいますが、

敦賀湾が見られます(下写真)

また、その左側には敦賀市街地も

見られて地理の位置関係を把握出来ます(下写真)


さて峠から獺河内(敦賀市)側へ降りていきます(下写真)

道筋としては

山腹を巻くように進みます。

はじめは、崩れたような道を下っていきますが

ほどなく道幅は広くなり、ほぼ水平に

移動するようになります。


そして国境尾根から伸びる支尾根へと

合流してからは、その支尾根上を

下っていきます。

尾根道は道が残りやすい(と思う)

しっかりとした堀状の道が続いていました(下写真)

といっても決して歩きやすいわけではなく、

木々が遮ったりしていて歩きにくい。



また、かなり古そうな標識が

倒れていました(下写真)

カツラの大樹、是より300m。

結局は見当たりませんでした。

基本的には蛇行するように

尾根を下っていきます。

木々が遮ったり、大きな石かゴロゴロしていたり

かなり歩きにくいです。


中河内側は谷道、獺河内側は尾根道。

道自体としては、獺河内側のほうが

道跡が残っているのですが、

にもかかわらす、より歩きにくいのは

獺河内側だと感じました。


また間違った道に誘導されそうになる

場面が何度かありましたが

(例えば)つづら折れるのか、

そうでないのか等の冷静な判断が

必要になります。

(例えば)谷に近づくような場面はあっても

谷に降りることはないです。

ずっと尾根筋を進みます。

下部まで降りてくると

一部、道が崩れているのか

道幅が極端に狭くなります。

ルートも山腹を巻くように辿っていくことに

なります。

ほどなく、はっきりとした古道を

降りて行くことになり、炭窯跡まで

やって来ました(下写真)

とても立派な炭窯跡です。

ここからは谷に向かって降りていくのですが

道は、ますます荒れてきて

ついには道そのものがなくなります。

それでも急な坂を慎重に降りていきます。

右下には沢が流れるのが見えます(下写真)

何とか沢まで降りてきたら

沢を渡ります(下写真)

さらに向こうの沢も渡ると

道が谷沿いに続いています。

結局は谷の右岸を歩いていることに

なります。


ほどなく炭窯跡が見られました(下写真)

さらに谷を下っていきます。

基本的には右岸を進むと思われますが

道が崩れている?箇所は一度

対岸に渡りました。

そして再び右岸へ(下写真)


この先は、馬車道の雰囲気のある
幅広の道が続いていました(下写真)

続いて、木の橋がありますが

渡りませんでした(下写真)

橋は途中で寸断されていて、その役割

果たしていない(汗)


直接、沢を渡りました。

さらに先へと進むと

いよいよ道が近代化?されてきた(下写真)

この先も道は荒れています。

道が整った砂利道に変化します(下写真)

その先ではショベルカーが止まっていた(汗)

さらに進んでいきます。

するとバリケードが見えてきた。

看板は反対側を向いている。


看板には

土砂崩れのため通行禁止と

書かれていた(汗)

看板の置かれ方からして

どうも余呉町側から山を越えてやってくる人は

想定されていないようだ(当然か😓)


古道歩きでは、決して

めずらしくないシチュエーションなのだが

後ろめたい気持ちになる。

テンションが下がりつつも

先へと進む。

ちなみに、この道は林道大谷線と呼ぶらしい。

北陸自動車道の上にかかる高架を渡る(下写真)

目の前には獺河内の集落が見えてきた(下写真)


獺河内も深い谷間の集落。

敦賀湾(東浦海岸)に出るには、もう一つ山を

越す必要があります。


かなりの略図にはなりますが(汗)

下に黄金清水越えのルートを

載せておきます。

(注)歩行ルートを正確に示したものでは

ありません


さて、獺河内からは

国道を歩かずに旧道を

進みました。

そして越坂方面からの旧北陸道と

合流したあたりで、田尻方面へと

進路を向けます。

そこには五幡方面へは通り抜け出来ませんの

標識がありましたが、今から向かうのは

五幡です(汗)


ほどなくして田尻集落が見えてきた(下写真)

集落を過ぎると

北陸自動車の高架下を通り抜けて

ウツロギ峠へと向かいます。

舗装路を道なりに進むと

お地蔵さんが見えてきます(下写真)

あっけなくウツロギ峠に到着しました(下写真)

ウツロギ峠は田尻と五幡を繋ぐ峠ですが

田尻側からは、ほとんど標高差もなく

片峠と言ってもよいです。


その田尻側は峠まで道が舗装されていますが

五幡側は未舗装で、相当荒れています。

本来は車が通れる道だったと思いますが

今は通り抜けることは出来ない状態です。

ゆかるんだ草むらの中へと入っていく(汗)

出来れば歩きたくはないのだが。

まさに荒れ放題といった感じです。

以前にもウツロギ峠は越えたことが

あるのですが、その時は

もう少し歩きやすかったように

思う。



竹が軋む音が凄まじい。

ルート自体は、はっきりとしているので

単純に道を辿れば五幡に

至るだろう(と思う)

(上写真、五幡集落と敦賀湾が見えてきた)

鬱蒼とした山道から、一気に視界が開ける。

澄んだ空と海の世界は素晴らしい。

そして海岸沿いにある五幡へと

やって来ました。

かつては、この地で塩を買ったという。

そして海岸に出てきました。

いろいろ探索しながらの

6時間の旅。 

かなりキツかったが、時間は

それほど要していない。


実際に歩いてみて、往時のように

整備されていた?とすれば

日帰りは可能だったなぁと

いう感想です。

現在、このルートは決して

気軽に歩けるような所では

ないということだけ

最後に付け加えておきます。

完。

(2024年5月上旬)