風のマーサ、西熊野街道を行く5 阪本〜小代(大塔町) | 風のマーサ、街道を歩く(旅と古道と峠道のブログ)

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当ブログでは主に
旧街道、古道、峠越えなど
について書いています。
また、それらを
通して日本の美しい原風景を紹介出来たらなぁと
思っております。
是非、ご訪問ください。

こんばんは

風のマーサです😊


西熊野街道シリーズの第5回目。

西吉野町側から天辻峠を越えて

阪本(大塔町)まで降りてくると、今度は

山腹に沿うようにして小代を進みます。


第5回目は阪本から小代の区間を

紹介したいと思います。

まず阪本バス停から西に国道168号線を

歩くと、上方に

工事中のトンネルと橋が見られました(下写真)

調べてみると、

完成後は国道168号線のバイパス区間と

なるようです。


引き続き国道168号線を進みます(下写真)

横には猿谷ダムの影響で拡張された

天ノ川が流れています。

それ以前は、もっと細い川だったことを考えると

大きく地形や様子が変わったことが

示唆されます。

続いては阪本隧道が見えてきました(下写真)

昭和31年完成とあります。 

ということは、ここを通る国道168号線は

昭和31年以降の道ということになります。

さて、隣りの階段を登っていきました。

トンネル完成以後のルートだろうか。

とにかく尾根に向かいます(下写真)

すると阪本集落の神社に出てきます。

天神社と言うらしい(下写真)

さて神社とは反対の方向、

階段を登っていきます(下写真)

すると舗装道路に出てきて

それを登っていきます(下写真)

今回歩きたいのは

現道でもなく、旧道でもなく

(江戸?明治?の)古道です。

と言う意味では、この舗装道路は

新しい。

実はこの舗装道路よりも上に途切れた古道?が

存在していると思われます(下写真)


一旦、素直に舗装道路を進みます。

小代集落が見えてきました(下写真)

さてお墓が並んでいる所から

かつての古道?を下っていくと

行き止まりになりました(下写真)

崖下には先程歩いた舗装道路が通っています。

どうやら道路の開発によって

古道は消滅してしまったようです。

さて、戻ります。

昔はお墓までの参道の役割も

兼ねていたように思う。

祠があった(下写真)

そして舗装道路に戻ってきた(下写真)

さらに坂道を進みます。

かなり雪が吹雪いています。

山の斜面上には

家々が建っていますが

とてもひっそりとした雰囲気です。


標高を上がながら

そのまま山の中へと入っていきます。



本格的な山歩きです。

この先にも小代集落があります。


山腹を巻き、次に一度ジグザグに

進み登っていくと一軒の家がありました(下写真)

車が通れない道から察するに

小代の山側の集落は、(おそらく)廃村に

なっているだろう。


登山道のような山道沿いに、しっかりと

家が残っているのは、(自分の中では)

めずらしい光景でした。


さらに先へと進みます。


崩れている所には

鉄板で補強されていたり

随所に整備の後が見られました。

また家が所々に点在していて

電柱や街灯なども見られました。

昔は往来する人々で賑わっていたのだろうか?


舗装道路を歩いていたときは吹雪く雪が

かなりストレスでしたが山に入ると

嘘のように静まりかえって良い感じです。

ある程度なら防ぐことが出来るのだろう。

天ノ川沿いの国道168号線に

比べて、100〜200mほど高い山道を

歩いていますが、

この道がかつての西熊野街道の

ように思われます。


石積みが見られ、明治時代の道?のような

雰囲気です(下写真)

そして巨木とお寺の鐘が見えてきました(下写真)


鐘を鳴らしなくなる衝動に駆られますが

壊れそうな気がしたので止めておきました(汗)

この場所が道全寺跡になります(下写真)

さて、この道全寺跡から先は

道が一気に荒れてきます。

道が細く、とても歩きにくい。

また廃屋が見えてきました。


風によって杉が軋む。

その軋む音にドキッとしました😱


ここで小代周辺の
国土地理院地図を載せておきます(下写真)
山腹を巻いていく破線が
(おおよそ)今歩いている道です。
このルートが西熊野街道だろう。
天ノ川沿いの赤い太線が国道168号線。
また旧国道は、ダム建設の際に
川底に沈んだものと思われます。

(上写真、国土地理院地図を使用)

小代を通る西熊野街道(破線)は

国道168号線に合流するように思われますが

小代下トンネルあたりからは

等高線の間隔も狭くて

歩くのは厳しそうだなぁとは思っていました。


集落または集落跡を過ぎてからの

山道は歩けないことが多いようにも思う。

なんて不安を抱えながら

先程の廃屋から

さらに先へと進みます。


なんとか古道は続いているようで

しめしめと思っていると

(想定内とはいえ)

すぐに道がなくなりました😭

古道はなく、単なる斜面を

歩くことになる。


それでも獣道らしきを辿りますが

本来の高度からはズレている可能性は

あります。

崩落しているなぁ。

もはや道もわからない。

無理をして進むことも出来ないわけでは

ないですが、リスクが大きい。

また、さらに先で大規模崩落がある

可能性もある。

諸々を考えると引き返すほうが良い。

なにより、バスの最終時刻に間に合いたい。


というわけで古道探索はここまで。

元の阪本バス停へと戻りました。

これで西熊野街道シリーズは一旦、

終了します。

続編としては十津川村の

西熊野街道について、また書いていきたいと

思います。

(2024年1月上旬)