「松、竹、梅」から考えるブランドイメージについて | 「独自の世界観に共感するファンが集まる」ブランディングのブログ

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一般社団法人ブランド・バリュー協会理事で、飲食店コンサルティングのイー・フードビジネス・サポート代表の上田が、
ファンに選ばれ続けるためブランディングについてお伝えします。時にはビジネス以外の日常の感じた事、気づいたことも綴ります。


■先日、カツ丼を食べに堺筋本町、国際ビル向かいの
「かつや」に入った時のことです。

 席に座って、メニューを見ずに
 
 私:「カツ丼、並」

 店員さん:「ハイ、カツ丼、梅でございますね」

 私:「・・・・・」

 最初、カツ丼に梅のソースか何かが、かかっている
 カツ丼のメニューがあるのかな?

 そして、店員さんが聞き取りを間違い、
 「カツ丼、梅」ととらえたのかなと考えました。

 そのあと、すぐに、
 「並」のことが「梅」なんだと自分の頭の中で答えがでました。


■「松、竹、梅」・・・・

 松が一番高い、竹が真ん中、梅が一番安い

 社会的な常識の中で、ほぼ定着していますね。

 (今の20代の方はご存じかどうかしりませんが)

 飲食店で、会食する際など、無難に

 真ん中の「竹」を注文される方が圧倒的に多いようです。

 見栄もあるので、一番安い「梅」は注文しにくいということでしょう。

「梅」も立派な木なのに、「松竹梅」で並べて表記すると
 一番、安いという意味合いになってしまうんですね。


■今回のカツ丼のような日常食なら、あまり関係ないですが、
 会席のコースメニューのラインアップの場合、
 ただ、たんに慣習に従い、値段順に「松竹梅」と
 並べるだけでは能がないですね。

 ・安さに反応する人を取り込むために「梅」と表記す、

 ・梅が、一番安い、⇒ 見栄を張って梅を避けて竹に誘導する
  ために、敢て「松竹梅」表記でいく

 という何らかの意図があったほうがいいですね。

 一方、コースに序列がなく、それぞれが個別の価値がある
 ということを伝える意味で
 「桜、梅、桃」というような表記があっても面白いかなと考えました。


■あなたの商品、サービスにもしコースなどがある場合、
 明らかに値段や価値の高低が、わかる表記がいいでしょうか?

 それとも、序列ではなく、それぞれ価値が異なるイメージを感じさせる
 表記がいいでしょうか?