エフォートアカデミー塾長日記 -10ページ目

エフォートアカデミー塾長日記

静岡県三島市の学習塾「エフォートアカデミー」のブログです。
塾での出来事やお知らせを、私塾長の鈴木がお知らせいたします。
エフォートアカデミーのホームページは、
http://www.effort-aca.com
です。よろしくお願いいたします!

「じゅくちょう、私ね、この学校に来て本当に良かったと思っている。あんまり勉強が好きじゃなかったから、小学4年生から受験勉強するのは正直辛かったけど、だからこそ今が楽しんじゃないかと心から感じるんだよね。

 

受験の直前にお母さんが突然亡くなった時は本当に悲しくて、こんな状態で受験なんてできるのかな、と本気で悩んだけど、このまま周りの人から同情され続けるのはどうしても嫌だった。何だか「負けたくない!」って気持ちが強くて(笑)。それで頑張れたのかな、と今になって思う。

 

普通は中学3年、高校3年と別々の学校で過ごすのだろうけど、私は6年間をこの学校で過ごす。大学にも進学するだろうけど、大人になってからも、私の「母校」だと胸を張って言えるのは、やっぱりここだと思うんだよね。」

 

お母様が亡くなる直前に、私に送信されてきた、

 

「娘の受験、どうぞよろしくお願いします。」

 

というLINEのメッセージを今も消すことができません。

来年はいよいよ大学受験を迎える彼女、頑張れ!

 

 

「俺はね、知っての通り勉強はあまり得意じゃない(笑)。でも、小学6年生の時に「一日体験入学」に参加したのをきっかけに、「ここしかない!」って感じちゃったんだよね(笑)。そこからは受験勉強にもより真剣に取り組めたんじゃないかと思う。

 

普通の子と違って、僕らはここで「6年間」を過ごした。だから学校への「想い」も普通の子の倍くらいはあると感じるんだよね。俺にとっては、「高校受験」がなかったことも大きかった。ただ単に高校受験の勉強を避けたかっただけじゃなくて(笑)、受験がなかったからこそ「ビブリオバトル」に出会えて、情熱を注げたから。今は何とか大学生になれたけど(笑)、俺にとっての中高一貫校での6年間は、きっと一生忘れることができない、大切な思い出になるはずだと思うよ。」

 

勉強が苦手なはずの次男が、「一日体験入学」を契機に、なぜか頑張り始めてしまったのは、今や懐かしい思い出です(笑)。彼にとっては、この中学受験が今後の長い人生における重要な転機になったことだけは確かなのです。

 

 

私がいくら「中学受験の効用」を熱弁したところで、実際に自ら受験を経験し、貴重な6年間を過ごした彼らの「想い」に耳を傾ける方が、ずっと有用なのは言うまでもありません。

「6年間」だから、「母校への想い」も「倍」になる!この事実だけでも、中学受験を志す「理由」として十分過ぎるのではないかと、私は考えているのです。

 

中学受験まであと1か月、全国の中学受験生の皆さんの健闘を、心から祈念しております。ファイト!

 

頑張りましょう!

当塾の「そろばん教室」に通っている子の中には、いわゆる「習い事」を3つ、4つと掛け持ちで頑張っている子が散見されます。

それこそウイークデーはほぼ全部が「習い事」で埋め尽くされ、週末にもスポーツ教室なんかを予定に入れている親子もいます。参加する子ども自身はもちろんのこと、参加させている親御さんの時間的・肉体的・経済的負担はいかばかりかと、ただただお察しするのみの私なのです(笑)。

 

幼少期に「習い事」をさせる目的は様々だと思いますが、ひとつには将来の「勉強」に資するための素養を身に着けることもあるでしょう。このブログでも何度か記事を書きましたが、幼少期における計算の訓練は、後の数学的能力の成長に大きな影響を及ぼします。あくまで私見ではありますが、幼少期における計算訓練は非常に重要だと実感しているところです。

 

また、親として我が子に様々な「経験」をさせてあげたいという気持ちもあると思います。色々なことに「手を出して」みて、その中から我が子の特性に合った分野を見つけてあげることも、親としての重要な仕事だと思うのです。

私の愚息の例でいえば、「ビブリオバトル」という摩訶不思議なイベントにすっかりハマってしまったあまり(笑)、もともと好きだった読書がもっと好きになり、言いたい放題の「書評」が、なぜか褒められて、全国大会まで出場できることになった事実は、次男にとっては「のめり込む」には十分過ぎる理由だったのではないかと思うのです。情熱を傾けるべき「対象」が見つかった人は、やっぱり「幸せ」なのではないでしょうか?

 

あくまで子ども自身が「嫌がっていない」ことが前提で、自ら望んで通い出し、途中で投げ出すようなことさえしなければ、親の「ゆとり」がある限り、我が子を様々なことに「首を突っ込ませる」ことには、私としては賛成の立場です。そのすべてが「自分に合っている!」などと感じるはずはありませんが(笑)、それでも数多の「体験」の中から、子ども自身が情熱を傾けるべきものが見つかったのであれば、すべての「習い事」は成功裡に終わったのだと、私は考えます。「可能性」というものは、きっと「些細な事」の中に隠れているのかもしれません。親子で子供の「可能性」を探ることこそが、真の意味での教育なのかもしれないと、ふと考えた水曜日の午後なのでした。

 

それでも、付き合う親は大変だけど(笑)。

 

頑張りましょう!

受験においては、当然のことながら受験生自身の「頑張り」が最も重要ではあるのですが、受験生を取り巻く「家族」をはじめとした周囲の人間の動向によって、その成否が決定づけられることが「意外に多い」ような気がしてならないのです。

 

私は常々、受験生については「年末年始のイベント」について、自粛するように伝えています。受験生本人は勿論のこと、ご家族の皆さんにもぜひ協力していただき、「個人戦」ではなく「団体戦」として、家族で受験に向き合ってほしいという強い思いから、このような「非情なお願い」をしている訳です(笑)。

 

ところが、そんな受験生の「人生における頑張り時」に至ってもなお、何かと水を差そうとする「身近な存在」が散見されてしまうものなのです。

もう数年前になりますが、受験まで1か月という時期に、なぜか一族郎党で「海外旅行」に出かけるという決断をした「猛者」がいました(笑)。受験生本人は、受験直前に海外旅行に出かけるということに少なからず不安を感じていたようですが、「親」というよりも「祖父母」が本当に「ダメダメな方たち」だったのです。

お金持ちのご一家だったことは言うまでもないのですが、このご一家では1年に一度、必ず海外旅行へ行くことが「決まり」になっていて、その「決まり」を孫の受験直前期であろうとも「強行する!」という決断をされたそうです。受験生本人が懸念を抱える前に、既に「おばあちゃん」が海外旅行の予約を済ませてしまい、もはやキャンセルできなかった状況だったようです。私も長年様々なご家族を見てきましたが、この時ほど「開いた口が塞がらない」状況になったのは、過去から現在に至っても「これっきり」ですし、おそらくは今後も現れないのではないかと思うのです(笑)。ちなみにこのご家族、受験直前でありながら、冬休みなどの長期休暇を利用しての「旅行」ではなく、「受験直前期を迎えた受験生」に、「学校を1週間ほど休ませて」旅行に向かったのでした。呆れて物も言えません(笑)。

 

もちろん私としては何度も窘めたのですが、

 

「家族の問題だから!」

 

と全く聞く耳をもってもらえず、私自身も嫌~な気分になってしまったのでした(笑)。

 

一方で、同じ「お金持ち」であり、ハワイにコンドミニアムを所有されていて、例年お正月は家族でハワイに旅行し、ホノルルマラソンに参加するのが「恒例」であったご家族もいらっしゃいましたが、3人のご兄弟が立て続けに中学受験を迎える際、私が恐縮しながら、

 

「数年はお正月のハワイを我慢して頂けますか?」

 

とお願いしたところ、その趣旨を理解して下さり、子供たちの受験がすべて終了するまでの数年間、家族旅行を自粛して下さったご家族もいました。その間はコンドミニアムの維持管理のため、お父様だけが何度かハワイに出向かれたそうですが、いまだにちょっと申し訳ないことをしたな、と恐縮しております。もちろんお子様たちは皆、「無事合格」されています。

 

受験生とはいえ「子供」であることは事実であり、周囲の環境に影響されやすいのは、ある意味で仕方がないことだと思います。大切なのは、受験生を取り巻く「大人たち」がどのように振る舞うのか、ということではないでしょうか?そう考えた時、受験というものが「個人戦」ではなく、家族を巻き込んだ「団体戦」だと捉えることができるのではないかと、私は考えているのです。受験における「大人の責任」は、案外重いものなのかもしれません。

 

親として、祖父母として、孫の「受験」の邪魔だけにはなりたくないものですね~(笑)。

 

頑張りましょう!

数か月前に、新婚の頃妻とペアで購入した「某高級腕時計」を売却、そこそこの「臨時収入」が入り(笑)、妻が以前から欲しがっていた乾燥機や物干し台などを購入しました。もう20年前に購入した時計ですが、文字通り「プレミアム価格」となっていてびっくり(笑)、その割に身に着ける機会があまりなかったのが実情で、時計好きの方やお金持ちの方に使っていただいた方が「某高級腕時計」のためにもよかったのではないかと思います(笑)。

 

その際に「時計がなくなったから」と、新たに腕時計を購入したのですが、どうせならとそれほど高価ではない「スマートウォッチ」を、今度も「妻とお揃い」で購入したのでした(笑)。

スマートウォッチは実に便利で、特に健康維持に関する機能については非常に有用だと感じます。同時に、私自身も忘れていた様々な「情報」も提示してくれるのです。そんな中、先日気になるお知らせがスマートウォッチに映し出されたのでした。

名前のところはボカシてありますが、「34歳の誕生日」を迎えるのは、まごうことなき私の「かつての教え子」なのでした。おそらくはスマホの電話帳にでも誕生日が記録されていたのではないかと思います。こんな細かな情報まで掘り起こすとは、恐るべし「スマートウォッチ」(笑)。

 

彼女は倅たちと同じ地元の教育大学へ進学しました。言わば倅たちの「先輩」にあたります。大学卒業後、中学の先生になったこと、数年前に結婚されたことは聞いていましたが、それ以外の情報はわかりません。大学時代は当塾で講師として働いてくれていたこともあり、なかなかに思い出深い「教え子」でした。

彼女が高校時代、「職場体験」があったのですが、それが偶然にも長男の「幼稚園」での体験で、長男のお迎えの際に「さよならのハグ」をしていたのがこの子であったのにはびっくりしてしまいました(笑)。

 

「え!こんなところで何やってるの?」

 

「え!じゅくちょうこそ何してるんですか?」

 

「いや、ソレ、俺の息子(笑)」

 

こんな思い出が昨日のことのように思い出されます。

 

そんな彼女が、もう「34歳」とは、私も歳をとるはずです(笑)。きっと今頃は「仕事」に「子育て」に、日々奮闘されているのではないでしょうか?

「塾の先生」の数少ない「利点」は、かつての「教え子たち」の成長を実感できることに尽きると、私は考えているのです。実に幼かった中学生が成長して、今や私なんかよりもずっと立派な「大人」として社会に参画している、こんな「当たり前」なことにロマンを感じられるからこそ、「塾の先生」なんかを続けられているのではないかと、ふと感じた月曜日の朝なのでした。

 

私の「教え子」たち全員が、「幸せな大人」となっていますように。

 

頑張りましょう!

当塾はマンツーマンの個別指導塾ですので、どのような状況にも対応が可能です。

学習レベルを問わず、科目も問わず、とにかく学習上の問題について、それこそ「何でもござれ!」というスタンスなのです(笑)。

 

とある中学生は、とにかく「私を負かす!」ことにご執心でした(笑)。トップ校の合格のみならず、合格者の中でも上位の成績を獲得したかった彼は、とにかく私を学力的に「負かす」ことが当面の目標であったという不思議な子でした。これくらいの学習レベルの子だと、自主的に十分な学習量を確保していますし、塾として「教えること」は多くはありません。あとは実践的に「テストで点を取る」ことをメインに鍛錬を重ねればよいのです。この子との授業は、私と彼に同じ問題を用意して、「ヨーイ、ドン!」で同時に取り掛かり、まずは「どちらが早くできたか!」の勝負(笑)、その後解答・解説をして、間違った部分を検証するのは勿論のこと、「いかにして早く、正確に解答するか」という論点について何度も話し合ったものでした。その勝負のほとんどが「私の勝ち!」で終わった彼は、悔しい思いを抱えたまま高校に進学していきましたが(笑)、彼が9割以上正解という驚きの入試結果で高校に進学していったのは言うまでもないことなのです。

 

また別の子は、とても「心穏やかに」勉強に取り組めるような家庭環境に恵まれていない子でした。学校において課されている最低限の課題が消化できず、このままでは内申点が危ぶまれる状況での入塾でした。

まずは私と二人で必死に課題の消化に取り組みました。集中して取り組むことができる環境さえ整えれば、案外きちんと消化できることも少なくないのです。こういう子の場合、先に進むことばかりに気を取られ、「丸つけ」を疎かにすることが多々あるのですが(学校課題においては、自ら解答した後に、きちんと丸つけまですることが義務付けられていることがほとんどです)、そこは私がストップをかけ、きちんと「丸つけ」するだけでなく、間違った問題についてはしっかりと解説を読み、なぜ間違ったのか検証するように指導します。

学校が指定した期日までにきちんと課題を提出し、「それなりの態度」で学習に取り組んでいれば、定期テストの点数がどうであれ、基本的に内申点の評価が「1」になることはあり得ないのです。そこさえ何とか維持できれば、「進学できる高校」はいくつもあるのです。「ギリギリの状況」である子こそ、ぜひ当塾に頼って頂きたいと心から願っているところなのです。

 

色々と申し上げましたが(笑)、要はもっと私どもを「利用してほしい!」ということに尽きるのです。前途洋々たる君たちの「未来」のために、ぜひ私や講師たちを「踏み台」にしてほしいのです。3年後、5年後の、君たちの「輝かしい未来」を、私たち講師は楽しみにしていることを、ぜひお忘れなく!

 

頑張りましょう!

毎週金曜日は次男が授業を手伝ってくれています。

 

次男の担当には少しだけ学習上問題がある子がいて、大学で学んでいる「教育心理学」からアプローチできないか、次男なりに悪戦苦闘しているようです。次男の出身校である中高一貫校の「後輩」もいて、単なる「仕事」以上の意識をもって取り組んでくれていることが、「塾管理者」としても「親」としても、何だか嬉しくなってしまうのです。

金曜日は22時頃三島教室を出るのですが、その後は決まって「隣の隣の」町にある「ゆで太郎」までわざわざ出かけて、蕎麦を食べるのが「定番」になってしまいました(笑)。蕎麦を頂きながらも、会話は自然と塾生の話題になってしまうのです。

 

本日土曜日は、朝から次男と二人で母が管理し切れなくなったアパートの「草刈り」に向かいました。先日業者さんが入ってくれて、隣家にはみ出していた木の枝は伐採してくれたのですが、まだ少し雑草が残っており、この際取り除いてしまおうということになり、次男と二人で眠い目を擦りながら作業をしました。

壁が見えないほどの雑草の山だったのが、次男との2時間足らずの作業でかなりきれいになりました。

 

大学生と言えば、私自身の経験からも遊びたい盛りでしょうし、親なんて「ただただ鬱陶しい存在」であるに違いありません(笑)。それでも、決して愉快だとは言えない作業に、嫌な顔一つせずに(本当はとても嫌なのかもしれませんが(笑))付き合ってくれる次男には、ただただ感謝の気持ちでいっぱいですし、親としてこんなに嬉しいことはありません。

 

とはいえ、このアパートの管理はなかなかに重労働であり、母が「管理していた」とはいえ、明らかに行き届いていない部分が散見されました。既に築50年を超え、今となっては「負動産」と化しているこの物件は、次男たちに負担を残さないためにも、我々の代で処分することを、私と妹と妻の間で決めています。母が強いこだわりを持って維持してきたアパートではありますが、愛する我が子たちに無用な負担だけを残すことは、親としてどうしてもできないと強く感じているところです。

 

午前中の作業の後、次男は夕方からオンラインにて「ビブリオバトル」全国大会の予選に臨みます。次男の健闘を心から祈念するとともに、いったい誰に似たのかわからない次男の「優しさ」に、親として感謝せずにはいられなかった土曜日の午後なのでした(笑)。

 

「オヤジに作業させられたから、負けた!」とはならないように!(笑)。

 

頑張りましょう!

本日のヤフーニュースのトップに、ちょっと気になる記事が掲載されていました。

 

まあ、そうなるよね、と(笑)。さもありなんと言った感じです。

 

大学入試のみならず、高校入試においても「英検」が時として語学試験の優遇措置として利用されることがあります。当地で言えば、「英検3級」に合格していると、内申点が「1」アップ扱いになるという経緯から、英検受験を希望する受験生が多くなるのです。

 

しかしながら、一方では記事にあるように不正な手段で優遇を受けようとする輩も少なくなく、現実として入試において優遇を受けられるような「重要な民間資格」でありながら、その試験における運用が実に杜撰であることは、「知っている人なら知っている」ことなのです。これはTOEICや英検に限らず、「民間資格」であればしばしば確認される「事実」です。このような「デタラメ」によって、受験生の未来を左右してはならないと、強く感じています。何なら、当塾で実施している「珠算検定試験」の方がより厳格に行われています(笑)。当塾の珠算検定の検定料は1500円ですが、べらぼうな受験料を取っておきならが、運用実態はいいかげん、そのせいで社会的信用を失っていくというのは、果たしてこんな「民間資格」が必要なのか?という疑問を禁じ得ないのです。比較的地味ながら、「まともな民間資格」はたくさん存在しているのですから、賢明な受験生の皆さんにはぜひそちらにも目を向けて頂きたいと思います。みんなが「受けている」からといって、必ずしも「正しい」とは言えないことを、きちんと認識すべきでしょう。

 

進学や自己研鑽のための「民間資格」というよりも、もはやひとつの「割のいいビジネス」と化してしまった結果なのかもしれませんが、大学側、とりわけ私立大学において無差別に「民間資格」の優遇を謳っている入試制度については、注意が必要なのかもしれません。

 

結局のところ、きちんと「入学試験」を受けて、「合格」を勝ち取ることが何よりも重要だということなのかもしれません。当たり前っちゃ当たり前なんだけど(笑)。

 

頑張りましょう!

実は我が家は1件の古いアパートを所有しています。

アパート敷地内には立派な石蔵も備えています。4部屋のこじんまりとした借家ですが、私が2歳か3歳の頃に、若かった父と母が一念発起して経営に乗り出した物件です。

バブル景気の頃までは「ほっておいてもいつも満室」状態で、父亡き後も私や妹の大学の学費に困ることがなかったのは、公務員であった母の収入と、このアパートからの収益のおかげだったと言えるのです。

 

そんな思い出深いアパートも、築50年を経過すれば、まるで「お化け屋敷」のように変貌してしまうのは、ある意味で当然のことだと思います。これまで管理を一手に引き受けてきた母が、急に「ボケて」しまい、どうすべきか家族で思案していたところ、臨家のお宅から、

 

「木の枝がはみ出しているから何とかしてほしい!」

 

という連絡が来てしまいました。可及的速やかに対処しなければなりません。

そこで、ネットの某「助け合いサイト」で見つけた植木屋さんに連絡を取り、急遽下見に来て頂くことができました。

 

既に刈り取った樹木などを運搬できるトラックでやって来たご夫婦は、非常に「よい方々」でした。あらかじめお伺いしていた見積もり通りの金額と「後払い」でOK,しかもこれからすぐに作業もできるとのことで、即決でお願いしてしまいました(笑)。

 

作業前にお互いに名刺交換をして少しお話しさせて頂いたのですが、なんとこちらのご夫婦、前職は「学習塾経営」だったとのこと、ちょっと驚いてしまいました。

 

「学習塾の頃は、理不尽なことが多くて・・・夜中に電話がかかってきたり、それに対応しなかったら罵倒されたり・・・ストレスが多かったです。」

 

どういった経緯で今は「植木屋」さんになられたのかはわかりませんが、はっきりしているのは、

 

「今はとても楽しいですよ!」

 

と実に明るいお顔で話された奥様の表情が印象的であったことです。いや~、よくわかります!(笑)。きっと「学習塾」をやられている頃は、私のような「どこか暗い表情」だったのかもしれませんが、今や実に清々しい表情をされているのが、少しだけ羨ましく感じた私なのでした(笑)。

 

「私もいつまで塾をやっていられるかわかりませんから、塾辞めたら私も「植木屋さん」になろうかな?」

 

そんな実に失礼な軽口を叩きつつ、雑草が生い茂ったアパートを爽やかなご夫婦にお任せし、午後からの授業に向かう私なのでした。

 

塾をやめて、あんなに爽やかに「今はとても楽しいですよ!」と言えてしまうのは、いったいなぜなのだろうか?(笑)。

 

頑張りましょう!

ここ最近、認知症である母は月曜日と水曜日の週2日、「デイサービス」に通っています。

 

認知症患者を抱える家族として、週2日「安全に母を看てくれる」環境を提供いただけるということは、非常にありがたいことであり、これは現在のような状況に至って初めて、私自身が実感した率直な感想なのです。

 

もっとも、「妙なプライド」だけは異常に高い母が、最初からデイサービスを気に入っていた訳ではありませんでした(笑)。通い始めた頃は、

 

「私を施設にでも入れるつもりか!」

 

と的外れな怒りを爆発させたりして、家族を大いに困らせていたものでした(笑)。そんな母を、何とか懐柔していってくれたのが、他ならぬデイサービスの職人の皆さまでした。

母が通うデイサービスの施設は、ごく普通の住宅を改装した、比較的「こじんまり」とした施設です。母曰く、

 

「うち(自宅)の方がよっぽど立派だよ!」

 

と実に失礼なことを平気で言ってしまうくらいの「普通のお家」なのです(笑)。母を担当するケアマネージャーさんが、

 

「お母様の場合、初めから大きな施設を利用するのは「向かない」ような気がします。まずは小さな、アットホームな施設から始められたらよいのでは?」

 

というアドバイスのもと、こちらの施設にお世話になることにしたのですが、結果的にこの選択は間違っていなかったようです。

「こんなのをみんなで作ったんだよ!」

 

デイサービスの皆さんで作った12月のカレンダーを、自宅玄関の一番目立つ場所に勝手に貼り付けた母(笑)、それなりに楽しく過ごしてくれているようで、私としても何だか嬉しくなってしまうのです。

考えてみれば、当塾では発達障害や学習障害のお子さんを数多くお預かりしてきましたし、現在も数名の子をお預かりしています。母の現状はそんなお子さんたちに少し似ているような気がしますし、私自身も塾におけるホスピタリティーについて、学ぶべき点は少なくないと率直に感じた次第です。やや扱いにくい母を見事に「手懐けた」手腕は、同じ「人間をお預かりする立場」の者として、見習わなければいけないと痛感しているところです。やっぱり「プロだな!」と、感じざるを得なかった出来事でした。

 

母が嬉々として通うデイサービスの施設は、偶然にも母の母校である高校にほど近く、「歩いて数歩」で美しい沼津の海岸線を望むことができる、数多の文豪が愛した風光明媚な場所です。そんな心安らぐ場所で、母の「晩節」がただただ穏やかなものであってほしいと、願わずにはいられない「不肖の倅」なのでした(笑)。

 

頑張りましょう!