252
ある朝、原はテレビ見てると「俳優の売名井 亜久太さんが自宅で自殺しているのが近所の人からの通報で明らかになりなした。」と報じられているのを見た時ビックリ仰天した。その男こそバイトをしている喫茶店で自分をじっと見ていた冴えない俳優だからだ。俳優も売れないと結局こんな事になるのかと思いながら、呆れたり気の毒に思ったり複雑だった。いつも通りバイトに行きウエイターをしていた。
フルーツパフェの注文が遅いのでキッチンへ行って見ると、調理補助で来ているバイトの男がメロンを食べながら仕事している。
「何してんの」と聞くと、
「腹減ったから少し食べてんのさ」
念のために原は店長に報告しておいたところ、すぐさま奥の部屋に呼びつけ
「なんか最近フルーツがすぐに無くなると思ったんだ。お前が食べるために仕入れてるんじゃないんだぞ。」
そう言って減俸処分となったが、辞めささずにバイトに来るように命じられている。逆に、原は他の店員から「ここは勉強があると言って途中で帰って行く人が来てはいけないんだ」と冷たくされ始めた。