年が明けてすぐ

彼が引越しをした。

 

新居には寝泊りするのに

必要最低限のものは

すでに運んであったけれど

家具や家電が運び込まれてようやく新居らしくなった。

 

家具や家電を見て複雑な思いに駆られた。

結婚したときに奥さんと選んだものだろうし

1人暮らしには大きいものたちを見て

どうしても奥さんの影がチラつく。

 

私と彼との生活は

これから先もピカピカに輝く

スタートは無いだろうし

これが不倫の結果だと思う。

 

それでも、一緒に彼の家に帰って

一緒に眠り目覚めることができる生活は

今までできなかった幸せなのだろうかと思った。

 

大晦日の夜は

彼と一緒にカウントダウンをして初詣に行った。

 

そして、私の中では

ようやく彼とこれからも一緒にいるのだ

という実感が湧いてきた。

 

これから先どうなるかは分からないけど

今年いっぱいは彼と普通の付き合いをしてみようと思う。

 

 

年末年始はほとんど彼といた。

昼に用事があっても

夜には彼の家に泊まっていた。

 

正直言って彼が離婚する前と

行動範囲はあまり変わらないし

手をつないで外を歩いていたりもしたので

大きな変化は感じなかった。

頻繁に会ってもいたし。

 

けれど、気持ち的には楽になったのかもしれない。

 

他人の夫に手を出しているという

罪悪感は多少は薄れてきた。

他人の夫に手を出して奪ったという

新たな罪悪感は一生消えないけれども。

 

それでも、現在進行形の不倫よりは気持ちは軽い。

 

これから「普通の」カップルとして

過ごしていく中で何か変わるのだろうか。

 

 

年始に酔っぱらっていた私は

これからよろしくお願いします

みたいなことを言っていたみたい。

彼はそれが嬉しかったと後日言っていた。
 

引越し先が決まってから数日後

彼が離婚届を書いた。

 

次の日奥さんが家に来て届を持って帰ったそうだ。

 

そして彼は離婚した、と思っている。

 

私は未婚だからよく分からないけど

相手が出したか分からないのに

離婚したって言えるのかなと思っていた。

 

けれど、彼の中では

自分が書いて奥さんに渡したことで

終わったという思いだったようだ。

そしてすぐ私と付き合うってことになっている感じだった。

 

私はすぐに普通のカップルみたいに

付き合い始めました

という気分になれるはずもなく

彼のテンションに付いていけていなかった。

 

その後、新居に行くようになってから

徐々に実感が湧いてきた。

 

 

 

12月の頭に彼に会わないと言ってから

約半月で大きく状況が変化した。

既婚者の彼と仲良くなって関係が始まり

半年と少しの月日で彼は既婚者ではなくなった。

 

2016年が始まったときには

こんなことが起こるなんて思ってもみなかった。

 

そして2016年が終わろうとしていた。

彼とともに新しい年を迎えようとしていた。