夏も終わりが近づいてくると

彼は先のことをよく話すようになった。

どこに行きたいとか

一緒にしたいことがあるとか

私はこの関係じゃ無理でしょ

と取りあわなかった。

 

サークル活動で行動を共にする予定は

1ヶ月くらい先まで決まっていたので

それ以降は会わないようにする

と思っていることを伝えた。

 

すると彼は

もう少し待ってほしいと言い始めた。

私は何故とも聞くこともなかったし

あなたを待つことは無いと言った。

 

 

ある日、彼から話があると言われ

別居したことを伝えられた。

少なからず驚いたけれど

だから泊まり歩いても平気だったのかと納得した。

 

彼はこれで私と一緒にいられると思っていたようだ。

私は動揺したけれどすぐに冷静になり

別居とはいえ籍を抜いた訳ではないし

今までと対して変わらないでしょと思い直した。

 

ただ、奥さんに追及される可能性は

低下したのかもしれないと思うと

少しだけホッとした。

 

 

相変わらず私は彼のことを

好きなのかよく分からないのに

なぜ一緒にいるのだろうと思っていた。

けれど、一緒にいる時間の楽しさは増していた。

 

彼を奪いたいという気持ちはなかったし

奥さんの元へと戻ってしまうときが来るのも仕方がないと思っていた。

ただ、彼と奥さんに子供ができて

子供を連れている姿を見るのだけは嫌だなと思っていた。

 

サークルは私の人生の一部であり

やめることはできないから

彼との関係が終わっても会うことはある。

そのときは辛くなるだろうと思っていた。

 

 

サークル内では、私たちの関係が怪しまれるようになった。

常に一緒にいるし当然だとは思う。

彼は、同世代が少ないし

私とは話が合うからとごまかしていたけど

バレていたと思う。

 

周囲に認識され始めると

外に言えない関係に

私は苦しむようになっていた。

もともと不倫なんてありえない

という考えだったし

サークル内外含めて誰にも

彼との関係は話してはいなかった。

 

誰にも言えない関係を私はいつまで

続けるのだろうと葛藤し始めた。

彼には何も言っていないつもりだったけど

言葉の端々で何か感じていたようだった。

 

彼はよく、ずっと一緒にいたい

と言ってきたが

その言葉が私を苛立たせた。

いい歳して、他人の夫に手を出して

貴重な時間を無駄遣いしているクズだ

と自暴自棄になっていった。

 

この頃はいつ終わりにするか

そのきっかけを常に考えるようになった。

 

 

 

彼といる日々の合間に

いわゆる合コンのような飲み会に誘われると

積極的に参加していた。

 

彼といて楽しいと思う反面

こんな関係いつまでも続けるわけには

いかないとも思っていた。

できることなら新しい出会いがあって

運命の人が現れてくれないかな

なんて馬鹿なことを考えていた。

 

知らない人たちとの飲み会は

いつもそれなりに楽しいのだけれど

そこから大きく発展することはなかった。

たまに飲み会で知り合った人と

2人で会うことがあっても

1、2回会った後は連絡しなくなっていた。

 

私は、誰かから求められたかった。

私を必要としてくれる人であれば

彼以外の人でも良いと思っていた。

けれど、必死になってくれるのは

既婚者の彼だけだった。

 

新しい出会いの場に行けば行くほど

虚しさが増していた。