天地貴葵 | 赫いわななき〜地獄編〜

赫いわななき〜地獄編〜

80年代歌謡曲をご紹介しているHP『赫いわななき』、こちらでは比較的最近リリースされた演歌・歌謡曲から強力チューンをご紹介していこうと思います。
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『B級歌謡猟色図鑑 赫いわななき』
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「熱き祭」天地貴葵
作詩曲・編曲/SoCo
C/W 「母」
作詩曲・編曲/SoCo
Artpool APR-056 2016.11.

またしても間が空いてしまいましたが汗、年末のご挨拶代わりに更新はしておかないと…って事でとっておきの目玉曲を。天地貴葵さんの「熱き祭」です。

まずお名前、『あまちあつき』さんと読むんだそうです。12月3日大阪生れ、という事はつい最近お誕生日迎えられたばかりですね(おめでとうございます)。ご出身の関西を中心に活動されてる方のようで。

ってこれくらいしかスペック分からず正直最近まで彼の存在すら知らなかったんですが、実はこの曲、Twitterでフォローさせて頂いててワタクシの師匠でもある『紅梅三郎/コウさん』(@higekousan)がご教示下さったんですっっ🥺
(以前ご紹介した本宮政義さんの「桜闇」もコウ先生にご紹介頂いたもの。レビューはこちら。最近アレンジャーの内山有希夫先生がコメントして下さり、またmotomiyaにアツくなっております)


コウ先生(と呼ばせて頂いております)は自分の血肉を形成している70〜80年代歌謡曲方面のみならず全般に亘って膨大・凄絶に詳しい方なのですが、そんな方からご紹介頂ける曲ですからそりゃ心して聴かないとね。コウ先生、いつもありがとうございます🙇‍♂️🙇‍♂️今年はムリだったけど、来年こそはDJされてるイベントへ伺えるよう頑張ります‼️


さて、天地さんのこれは2ndシングルなんですが、タイトルにご自身の名前を入れて(“あつき”祭りヽ(´▽`)/ってコトね)完全に狙って来ております。「ナヴィのはじめて物語」とか「妖精ポピンズ」「I Loveあのコ・夏のMaki」とかと同じ括り(絶対違う)
ジャケがまたスッゲェというか、四天王寺のどやどや辺りを意識されてるんでしょうか(あ、天地さんは大東市のご出身のようですが)水かけられて湯気がモゥモゥと勃つ、漢同士の滾る熱気に眩暈するようなステキなカットだと思います。

そんなムンムンなジャケなんですから曲はそりゃもう黙ってるワケないですね。イントロから噴き溢れるまつり演歌の王道アレンジ、それに続くコーラスいや掛け声。
♫ワッショイソーレ、ヨイヤッソーレ、
♫まっつぅりぃで〜ワッショイ!
ひゃ、カックィーっ‼️コーラス隊もやや荒く歌ってるようで、この計算された雑さ加減がたまりません。これ、天地さんも参加されてんのかなーこのあとどんな歌唱すんのかなーと期待にモゾモコする訳ですよ。で、1番始まったら。

……え。

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えぇーーーっとですね。完璧です。初めてこの曲を聴いた時、マジで時間止まってしまいました。

天地さんの声、明らかにメロディアスなキャンディヴォイスなんですよ。例えると、進也様並の歌唱力を兼ね備えた伊藤憂クンというか(全然例えになっとらんわw)何しろこのクチュ感がタマランのです。しかもこの声で"まつりに燃えるオトコ"を歌うんすからどうにも意図的でしょ。ムフフ
ジャケ裏。


C/W「母」は打って変わってのしんみり抒情歌謡、しかもタイトル通りのお母さんモノ。どことなく「秋桜」やビリバンのふいんきも散りばめつつ、こちらは天地さんの声質に合わせた作品ですね。キーちゃんを先取った曲として(いやたまたまでしょうが)評価しておきます。

でもやっぱり「熱き祭」よ。
リリース元のArtPoolRecordって関西のレーベルで多分ストリートプレアイドルとかの作品をリリースされてるトコだと思うんですけど(コンポーザーとして表記されてる『SoCo』ってArtPoolRecordの親会社のお名前なので恐らく何らかのプロジェクトで作られてるんでしょう)、演歌男子作品のリリースは多分この天地さんだけかな。それくらい彼の歌ごころに真価を見出してのリリースなんだと思います。
何しろ「熱き祭」のパワーは凄い、神輿の上であらぬ煽りをしてるような倒錯的な魅力に満ち溢れてます。動画で1コーラス歌ってるのは拝見できましたがスタジオ内での歌唱、出来ればお祭り会場の舞台とかで歌いアゲて欲しいなぁ。バックで褌キリリと締めた若衆達が掛け声も勇ましく煽る中、艶やかに歌い舞う天地さん…う〜〜考えただけで心震えるわ。


と、やや牢籠いでいる俺に更に新たな刺客がっ😱
何とこの「熱き祭」は2ndシングルだそうで…デビューシングル、あるんかい!そりゃー聴くやろ!!と購入したんですが…

1st sg.
「宵待隠恋慕」
作詩曲・編曲/SoCo
C/W 「男道」
作詩曲・編曲/SoCo
ArtPool 品番不明 2016.3.

もう、このジャケ写だけで降参、完敗なの。素晴らし過ぎる…まるでコケティッシュグラビアアイドルのようなこのレイアウトに言葉もありません、というかここで紹介しててホントにいいのかしら…

ま、まぁここは音楽情報ブログ。あくまで楽曲を紹介しておりますので(苦笑、何言い訳してんだよ
ジャケ裏はシンガーらしいフォトなので安心よ

曲はポジティブなライト歌謡曲。「また逢う日まで」とかが近いかな。天地さんのキャンディヴォイスを堪能できる歌い上げがたまりません。こういう声質だとポップとかヴィジュアルとかそっちに行きそうなんですが、これは天地さん自身が求めてる道なんでしょうね。
プロフによると美空ひばりのCDを聴いて音楽に目覚めたそうで、子役タレント時代を経て一時本業の為に活動休止するも夢を忘れられず歌手活動再開したそうなので(そこからこのシングルで CDデビューと)歌手としての基盤は歌謡曲・演歌なんでしょう。うーん、潔いじゃないの👍

そんな、歌への一途な想いをビンビン感じさせてくれるのがC/Wの「男道」。これ、いいいいじゃん!ふとメイルアイドルぽくもあり若さを苦悩とともに駆け抜けてゆくような疾走感もほんのり匂う歌謡ポップス曲となってますよ。こちらは全体的にキーが低めに作られてるんで歌い上げた時のキラッ感も少なめで落ち着いたオトコっぽさもあるし。「熱き祭」の次にこれが好きだな。


ご本人のブログは今年の活動報告がなくて、まぁこのご時世ですので皆さん制限された音楽活動になったんだと思います。是非来年は巻き返して天地さんの男道を貫いて頂きたい。そんでいつか、熱気溢るるお祭り会場での威勢良い「熱き祭」歌唱(出来ればフルコーラスを希望)を拝見したいなぁと思っております。



P.S. なお、ArtPoolRecord作品ではこちらのシングルも購入(こちらもコウ先生にご紹介頂いたもの)。jpop系なのでこちらではレビューしませんが何気にスルメ曲となっているWilL君の「思うことより」。iBoyというユニットにも参加されてましたが現在は脱退されたようで…ソロは続けててほしいなぁ