若手サラリーマンの時に、同期入社の女性と鮨を食べに行った。彼女の実家は鮨店だった。贅沢にもカウンター席でお好みで食べた。鮨の食べ方の話題になった。私は、鮨は西洋のサンドイッチと同じで手で掴んで食べるものだという信念を持っていた。箸を使って食べるのは邪道だと主張した。
結論が出なかったので、目の前にいた板前さんの意見を求めた。「美味しく食べていただければ食べ方は何でも良いです。」という極めて大人の回答だった。板前さんとしては、片方の意見を支持することができなかったということは判っていた。でも、今でも鮨は手を使って食べるのがクールだと思っている。