一桁の数字が横に並んでいる。隣り合った2つの数字の和を手書きするという簡単なテストだ。昔読んだ航空医学の本に書いてあったことを覚えている。航空自衛隊の航空医学実験隊が執筆した本だった。低酸素が航空機の乗員に与える影響を実験した。減圧室の中に被験者を入れてクレペリンテストを受けさせる。空気を抜いていって徐々に低酸素状態にする。
低酸素になるに伴い、答えを間違える頻度が高くなってくる。最終的には手書きした数字が判読できなくなる。低酸素が脳の働きを低下させるという結果だ。
塾で生徒に英語教科書巻末の「目標文」を覚えるという課題を与えて宿題にも出した。教科書を見ないで目標文を書けと言いたいところだが、少し甘くして、穴埋め問題にした。生徒は途中で寝てしまった。少し寝かせておいてから起こして最後までやらせた。結果をチェックしたら、誤答が増えてきて、だんだん文字が乱れて最終的に判読不能な単語が並んでいた。クレペリンテストのことを思い出した。眠くなると脳に供給される酸素が減るのかも知れない。