英語で書かれた「森の幼い子供達」という童話を読んだ。こんな救いの無い童話を読んだ経験が無い。
登場人物は善人も悪人も全員死んでしまう。余りにも暗い物語だ。
裕福で幸せな4人家族の貴族が主人公だ。まず母親が亡くなる。次は父親だ。父親は死ぬ前に弟に幼い男の子と女の子を託す。
この弟が悪人で、ふたり組の盗賊を雇って甥と姪を森の中で殺すように指示する。
盗賊の一人には良心のかけらが残っていてもう一人に殺すのを止めるように提案する。仲間割れになって二人はナイフで殺し合う。殺しを主張した方が殺される。ここで、子供達が助かることを読者は期待するのであるが、そうならない。
生き残った盗賊は子供達に「食べ物を取ってくる。」と嘘を言って森の中に放置する。子供達は森の中を彷徨った挙句、飢えのために死んでしまう。森の中の小動物達が二人の遺体に木の葉を被せて弔う。
盗賊は別の犯罪で有罪になり死刑に処せられる。
叔父は悪行が国中に知れ渡り、誰にも相手にされなくなって貧困に陥って死ぬ。
童話らしい心温まるシーンが全然無い。現実の世の中は悲惨なものだ、というメッセージなのかも知れない。