ベトナム戦争の時代のことだった。アメリカのマクナマラ国防長官が「Kill-Ratio」という戦慄すべき指標を導入した。
北ベトナム兵一人を殺すに必要なコストを指していた。限られた戦争予算を有効活用するために、この指標を最小限にする必要がある、という考え方だった。
このことをニューヨーク・タイムズがすっぱ抜いて、国内外から轟々たる非難を浴びた。
「デトロイトでの仕事と違う。」という批判もあった。マクナマラは国防長官就任前はフォード自動車の社長だったからだ。
マクナマラはベトナム戦争終結後に、「あの戦争は南ベトナムの民衆が起こした内戦であって、北ベトナムの南ベトナムへの侵略戦争で無かった。」と自らの誤りを認めた。