山形県の立石寺は山寺と呼ばれている。参道は平坦な道でなく、急峻な石の階段だ。
参道脇に滑り台があった。全長約300m、高低差は約150mあった。
この滑り台を使うと、拝観後に階段を歩いて降りなくて済んだ。
滑り台は有料だった。出発地点でムシロのような敷物と、靴を保護してブレーキに使う靴カバーを貸してくれた。そういう道具を使わないと、摩擦で衣服や靴を駄目にするのは明らかだった。
終点は砂場のようになっていた。砂や、おが屑が衝撃を緩めた。
この滑り台には「宗教的」な匂いを感じなかった。「絶叫系遊具」の嚆矢だったと思う。靴カバーでブレーキを掛けなければ、相当なスピードで滑り降りられた。
レジャープールのウォータースライダーで、高低差150mもあるものを聞いたことがない。
宗教とレジャーは紙一重だと思っている。我が国の高山の山頂の多くに「祠」がある。宗教の大義名分の元に登山をしてきた歴史がある。
山寺の滑り台は、今では使われていない。朽ち果てているそうだ。過去に、重大事故が発生したという噂がある。