ヨーロッパ(キリスト教社会)では 一年で最大行事のクリスマスも終わり、ようやく、街も静かになりつつ

あります。

アンケートではクリスマスプレゼントの使われた額は一家族(夫婦・子供一人)に 平均8万円あたりと

いうことであのギリシャの経済危機の不安感は跡形もなくなったようにさえ、思えます。


この時期になるとその年のニュースという特集がテレビ番組で組まれ、今年は以下がトップニュースとして

取り上げられていました。

ギリシャの財政危機、エジプトから始まった、アラブ諸国の民主化へのデモの連鎖反応、

カダフィの死、日本の地震、トルコの地震、原子力発電の廃止運動。

特に今年は自然災害が多く、環境問題はより深刻なテーマとなり、発電から省エネルギーの製品開発が

国を挙げて取り組む姿勢が強化されたように思います。


という感じで今年も終わりかと思っていたら 最後にドイツの大統領のスキャンダルで 今、ニュースは

にぎわっています。

といっても 大統領が懇意にしている実業家から破格な待遇でお金を借りていたということですが、

一般の人たちの感想はまぁ、大統領の品格が落ちるけど、辞めるほどのことでもないということでした。


でもドイツは首相と大統領がいるのはなぜでしょう?

今はメルケル首相が政治、経済を切り盛りしていますが、その場面には大統領の存在はまったく無し。

なんのためにいるのか、というより いることすら、忘れているくらいですが。


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           ドイツ連邦共和国      クリスチャン ヴォルフ 連邦大統領

首相というのは 国民が選んだ、国会議員の与党の中の選挙で選ばれます。

大統領は正式にはドイツ連邦大統領ですが、国民投票で選ばれる、シンボル的存在。

現在はクリスチャン・ヴォルフという人で、去年の10月に最年少の52歳で選ばれました。

首相と大統領とどっちが偉いかというと 首相は大統領の代わりに政治や経済を納めるということで

大統領のほうが偉そうなのですが、ドイツの場合、大統領はほとんど権限がなく、儀式をするのが、

お仕事。


以前の大統領が権限を乱用して議会に混乱を招いたので 権限は形だけのものが多く、たとえば、

他国からの貴賓の接待をすることだそうです。 たとえば、日本の天皇陛下が訪独されたら、大統領が

接待するそうで、オバマ大統領ならメルケル首相が接待するそうです。

かれは演説を通して いつも中立的な立場をつらぬかなければいけなく、ある意味では人格、品格が

大事な役職だそうです。任期は5年で 報酬は約2000万円。


税金の無駄遣いと言う人もいますが、自分たちが直接選んだ責任を感じてか、

今回のスキャンダル、騒いでいる割には「まぁ、いいじゃん、許してあげれば」っていう感じです。


今年も皆様、ご苦労さまでした。

来年はいい年になりますように。


ちなみにミュンヘンでは大晦日は花火が打ち上げられて シャンパンでお祝いをします。


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真ん中の写真は イザール川の橋に面した、プリンツレゲンテン通りにある、天使の像ですが、

最近、金張りが新しく、施され、夜でも ピッカピカしています。

この像は1700年ぐらいに設置され、ミュンヘンの街を守っています。


花火はオリンピア公園や オクトーバーフェスト会場のテレージエン広場が みごとです。

私はうちの近くの ルイポルドパークの小高い丘に登って眺めるつもりです。



                     



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街中はクリスマスモードで ミュンヘンの中央にあたる、マリエン広場のデパートの大きなショーウインドは

毎年恒例のぬいぐるみやレゴを使ったクリスマスの飾り付けになっています。

デパートは活気であふれていて 近頃のヨーロッパの財政危機の不安感はどこ吹く風といった雰囲気。


他の国はどうか、よく知りませんが、確かに ドイツは経済的に強く、失業率は減り、輸出も前年度対比で

12%も増えています。このドイツの強さは どこから来るのでしょう?


ドイツの得意技は質の良いものつくり。

車ではベンツ、フォルクスワーゲン、BMW。電気製品では家庭電器のミーレ、ボッシュ。

医療機器ではジーメンズ。

また、バスや工事現場などで使われる大型機械のMAN。などなど.

ネームバリューもあり、品質で売れる機械ものの輸出製品がそろっています。

特に車関係の輸出が伸び、高価なベンツなどの中国での人気はかなり高いようです。
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また、国挙げてのエコエネルギー開発で風力、太陽熱エネルギーの機器への他国の注目が

集まっています。



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輸出先はユーロ圏では フランス、そして アメリカ、中国と続きます。

中国からは安価な製品をずいぶん輸入していますが、多くの国と 輸入より輸出が上まっていることが

多いです。

(ただし、ドイツの日本から輸出している額の倍近くを 日本はドイツに輸出しています。)


農産物の自給率も高く、輸出大国で国民総生産も高いドイツですが、ヨーロッパの他国からの輸入が

輸出に比べて少ないのが、非難のまとで今回もフランスのサルコジさんから もっと国内需要を高めて 

ほかのヨーロッパの国からの輸入を増やすべきとのご指摘も受け、また、今回の欧州金融安定化募金へ

の出資額が増やされたドイツでもあります。

なんとなく、ドイツはヨーロッパ財政危機のスケープゴートにされているような気もしますが。

10月から日々変化する情勢に 危機奪回のために延々続けられている、メルケルさんとサルコジさんの

話し合いですが、12月の初め, ユーロ圏の国々の危機を乗り越えていくのに 連鎖反応を

抑えるためにも 規制が必要との見解が述べられました。

そして メルケルさんは その規制に準じない国は制裁をするべきという見解をのべました。


この「制裁」という発想は「おしおき」ということで ドイツならでは!と思いました。


ヨーロッパでは「犬と子供を躾けるなら ドイツ人にさせろ」と言われますが、この躾けの切り札が

「おしおき」。

といっても 言うことを聞かないとすぐ、制裁の体罰を下すというのではないです。(感情に走らない。)



グリュース ゴットのブログ  スーパーの前で主人が出てくるのをひたすら待つ、お行儀のいい犬


たとえば、ドイツ人は子供と話す時は大抵座って子供と同じ視線まで下がり、小さい子だろうと どうして

そうしたのかを尋ね、本人の考えを言わせ、その上で 良くない理由を理論的に説明するというものです。

子供がいいわけだろうと自分の意見をちゃんと理論的に言えることが大事で それを言わせることが

躾けのひとつでも あります。(そのせいか、いいわけが上手なドイツ人が多いのか。。。)


ただし、間違いを繰り返したら お仕置き・制裁となります。これがクールで威圧的な怖さがありますが。


そういえば、メルケルさんは 実に忍耐強く、冷静にギリシャの状況に慈悲深く対応しましたが、それでも

ギリシャが約束したことを達成しなかったとき、メルケルさんはかなり割り切った態度に出ました。

今回、メルケルさんが 危機回避のために規制に準じなかった国に対する制裁をどのようにするのか、

詳細はまだ発表されていませんが。


ところでフランスの子育ては友達に聞いた話によると感情的になりやすいそうですが、あとでぎゅ~っと

抱きしめるそうです。たしかにサルコジさんって 対応が甘いと思うけど、でも人を追い詰めない、人間味を

感じます。


この冷静なメルケルさんと感情的なサルコジさんのふたりのバランス、なかなか、いいかもしれませんが、

ユーロの子供たちもなかなかですから しつけが大変かと。。。



国政も子育てもその国のメンタリティが出ているように思うのは 私の勝手な思い込みでしょうか?




ギリシャと イタリアの嵐はまだまだ吹き荒れそうですが、国民たちのデモでの訴えは

失業問題と年金問題で 現在の不安と将来の不安です。


ドイツ人からみれば、贅沢な年金制度に思えるギリシャの年金制度ですが、

他のヨーロッパの国々の年金制度とは どうなのでしょう?

ちょっと ポイントで年金制度を比べてみます。

年金の財源は?

グリュース ゴットのブログ  三人の年寄りを支える運命を背負った赤ちゃん


どこの国も年金財政は 国庫(税金)と国民の積み立てからなりたっています。


その国庫の資金は イタリアでは 国民生産GDPの15%、フランスでも13,5%を占め、

少子高齢化が深刻化する中、このままのやり方では 年金財政が崩壊する恐れも

出てきていて 早急な対策が必要となっています。


年金は 現役世代が老齢世代を支えるという世代間扶養を基本にしているのは

ヨーロッパも日本も同じですが、その国民の積み立てる保険料や加入方法が

国によって異なります。


保険料

ドイツの保険料は所得比例制で つまり 収入から割り出され、基本的に収入の19,9%が

保険料としてお給料から引かれます。つまり、収入や積み立て期間によって支給額が異なります。

(日本の厚生年金と同様に 会社に勤めている人の年金は雇用主と折半になる)
フランスも似たようなシステムです。


イギリスは企業年金は年収の15%、個人年金は年齢により 年収の17,5%-40%と

なっています。(イギリスは税金もやっやこしいけど、年金もやっやっこしい。)


年金保険制度の加入しなくちゃいけない人は?


ドイツやイギリスの年金の加入義務は 収入形態によって異なり、つまり、会社に勤めている人

(強制加入)、自営業や主婦、(任意加入、職種により加入義務あり)、無業の人(加入義務なし)。

加入義務の規定はヨーロッパではわりと似ていて 収入がない人の加入は任意の形を取っています。


ヨーロッパは 自己責任の社会ですが、収入が無い人を救済する福祉的な配慮もキリスト教の影響

でしょうか。


日本は原則として 20歳から60歳が加入義務として つまり、収入のない、学生や主婦も義務に

なっているところが違います。日本の「みんないっしょ」の国民性でしょうか。


年金をもらえるのに必要な最低加入期間は?


まず、一番短いのは フランスで3か月以上の加入期間があれば年金受領資格がもらえます。


ドイツは男女ともに5年で イギリスは男11年、女9,75年。日本は25年。


日本は終身雇用の雇用体制は崩れて この25年という最低加入期間は無理が来ているように

思います。25年間払い続けられる自信がない人は払わなくなるのも当たり前の気がします。


いつから もらえるの? (受領開始時期)


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いちばん、早くから年金をもらえるのが、フランスで男女ともに 現在60歳からですが、

2018年までに62歳に引き上げるそうです。


イギリスは現在、男は65歳、女は60歳ですが、2010-2020年にかけて 段階的に

男女ともに65歳に引き上げられます。


ドイツは 男女ともに 2011年までは65歳からでしたが、2012年からは

段階的に 67歳に引き上げられます。

ただし、ドイツでは35年以上収めていたら 希望すれば、2年ほど、早く年金をもらい始めることが

できますが、支給額は10%ほど、低くなります。


スペインは現在65歳ですが、67歳に引き上げることは決まっています。

イタリアは男が65歳、女が60歳。

ギリシャは62歳を65歳に引き上げることが今回決まりました。


ヨーロッパでの平均は男女ともに65歳ですが、引き上げについて検討している国が多いです。


年金支給開始時期を引き上げるなら 受領開始するまでの収入を確保するために 高齢者の

雇用対策が必要なのですが。。。

ドイツでは 年金だけでは老後の生活はまかなえないので 公共年金以外に 

プライベート年金保険を奨励し免税措置を配慮し、国としても 公共年金以外に

補助年金のシステムを作っています。

年金は どのくらい支給されるの?


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イギリスでは満期を 男44年、女39年としていましたが、2010年から 30年を満期とし

その期間に定額を納めれば、満額がもらえるということです。


ドイツでは所得から割り出すので 支給額はさまざまですが、35年以上収めていれば、

だいたい、最後の給料の67%ぐらいが平均とされています。


フランスでは年金を受領資格が無い人たちの救済として 65歳以上の高齢者は最低年金保障制度が

あり、独身者は年間約85万円、夫婦は年140万円が支給されます。

ちなみにフランスの年金の平均受領額は 月20万円だそうです。


こうやって比べていくと フランスって 社会保障がずば抜けて いいように思うのですが、

だいじょうぶでしょうか?

制度がよくっても 現実が伴っているとは限らないようで フランスでも年金問題を

訴える大きなデモが行われました。

でも、さすがおしゃれなフランスで デモのプラカードが素敵なパッチワークでした。


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北欧スェーデンに次ぐ、社会保障大国で 年金問題に早くから取り組んでいるドイツですが、

少子老齢化が予想以上に進み、長年の失業問題から財源が減り、69歳に引き上げる案も

出始めています。

とはいえ、先週、ささやかな朗報がありました。

年金支給額が今年7月から0.54%ほど引き上げられることになりました。

ドイツの年金のスライド調整は物価ではなく、賃金上昇率を基準に算出されています。

0.54%というと、標準的支給月額の1100ユーロ(11万円)の場合で5.94ユーロしか増えませんが、

それでも年金受給者の団体は「これで満足とは言えないが・・・」と前置きをつけながらも、

喜んでいます。


老後は年金制度だけでなく、住宅事情、介護事情など、さまざまな問題があるようですが、

なにしろ、国に期待するより まず、自分の力をつけるしかないようです。


それにしても ヨーロッパのお年寄りは元気な人が多いです。


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