商店街から人が消えた日に
牛乳瓶にタンポポ挿して
自転車のサドルの上に置いたのさ
太陽の中で立ち尽くす
店は今日も開いてるよ
見上げた虚空は神隠しの巨大な風呂敷さ
どこいった
とこいった
みんな
みんな
どこ消えた
やがて一羽の鴉が
タンポポ啄んで
遠くへ遠くへ
飛んでいく
まるで太陽の
黄色い背骨を折るように
商店街から人が消えた日に
牛乳瓶にタンポポ挿して
自転車のサドルの上に置いたのさ
太陽の中で立ち尽くす
店は今日も開いてるよ
見上げた虚空は神隠しの巨大な風呂敷さ
どこいった
とこいった
みんな
みんな
どこ消えた
やがて一羽の鴉が
タンポポ啄んで
遠くへ遠くへ
飛んでいく
まるで太陽の
黄色い背骨を折るように
死よ
駆けるな
生が追いつけぬ
死よ
立ち止まるな
生が衝突する
瞳よ
世界に答えるな
涙は腐敗した水だ
血よ
言葉を狩れ
すべての名前が嘘になるように
沈黙をかかえたまま
そっと言葉のなかに飛びおりた
屋根のない言葉は
沈黙を雨ざらしにして
ふるえる声と
おおげさな泣き声が
濡れた沈黙の
最初の傘だ
夜明けまえのふかい暗闇は
屋根もなく
傘さえ奪われた沈黙の峠